リー 携帯電話という複雑な機構・構造を持つ製品に相応しい形をいかに表現できるかに尽きますね。今回はスクエアな表現にこだわったので、余計なアールや曲線がつけられず、処理が難しかったです。
トータルイメージとしては、ジュエリーのダイヤカット技術(ダイヤを原石から削る時に使うジュエリー用の工法)を使って、削って必要な部分だけを残すようにしました。形自体はシンプルですが、角部やライン部にはC面(面と面が直角にぶつかっている稜線を45度でカットする面取り)を取ったりして、光が当たった時のハイライトと影の調整をしてあります。
またヒンジも四角ヒンジを採用しています。通常のヒンジは丸形のものがほとんどだと思いますが、閉じても開けても90度に立てても、どんな状態でもスクエア面が出るようこだわりました。もちろん、機構とも調整しつつ最適な角度や斜面を計算しています。余計な曲線のない真のシンプルさ、それが重要でしたから。
リー ええ。カメラ、LED、ボタンといったパーツは全部スクエアモチーフです。エッジの効いたデザインに仕上げるためには、細かなパーツでもラウンドにしてしまうと、商品としての魅力が落ちるなと思い、そこは死守しました。
このスクエアというモチーフは「シンプルとは何か?」と考え時に出てきた形なんです。そこに素材を最も美しくスリムに見せる、ハイライトと影の効果を合わせることで、シンプルかつ繊細なこのデザインが生まれたと言えます。
リー その通りです。今回の表面処理はその辺の上質感や素材感をいかに出すかを第一に考えたので。
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