元ディズニーCEOのM・アイズナー氏、Vuguruを語る - (page 2)

文:Caroline McCarthy(Special to CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年03月22日 08時00分

 全体的な戦略があればいいのですが、私は全体的な戦略など持ったことはありません。ただ単に、良さそうだとか、面白そうだとか、感動的だとか、悲しそうだとか、ミステリアスだとかいうだけです。それが私が興味のあることです。このインターネットというプラットフォームはあまりにも巨大で、40年前のテレビ放送のように、特に対象を絞る必要がないのです。もちろん、若い人たちはアーリーアダプターなのですが、インターネットがますます確立されたものになってきた今では、他のグループや年齢層の人たちもいないわけではありません。そして、Veohはブロードバンドで提供され始めているものをテレビや他のどんなデバイスにでも乗せていく能力を持つようになります。

――ブロードバンド動画の携帯電話や今のテレビセットなどへの移行については、何らかの提携を進めていますか。

 無論、われわれはまもなくモバイル分野のパートナーにも配給を行う予定です。この発表は1週間か2週間のうちに行われる予定です。われわれはあらゆる方法で配給していく予定です。Veohは置き換え(transpose)でも人々を釘付けにすること(transfix)でも、「変える(trans)」ことなら何でもやることができます。ユーザーのコンピュータからテレビの画面へもそうです。これはアーリーアダプターのさらに先をゆく人向けですが、いずれ簡単で単純なものになり、家庭でテレビを見るもう1つの方法になるでしょう。配給プラットフォームが変わるのです。

――一般論として、モバイル向けの動画についてはどう思いますか。モバイル動画は明らかにブロードバンド動画の次の流行だと考えられていますが、本当に成功するかどうかは分かっていません。

 われわれが取り組んでいるのは、モバイル動画のための戦略ではありません。これは、ブロードバンド技術を使って配給される動画全般に関する戦略で、これがモバイルの世界にも及ぶということです。全ての新しいプラットフォームに、エンターテインメントとよく作りこまれたプログラムを届けようというものです。ですから、モバイル動画も出てくると思いますが、希望としてはProm Queenはモバイル動画、コンピュータの画面だけでなく、昔から定着しているテレビの画面にも乗せていきたいですね。

――この事業にデジタル著作権管理は関係していますか。

 このプログラムを配給する始めの段階では、なるべく広い範囲に配給する予定です。Veohやその他のパートナーがデジタル著作権を保有している範囲においては、これは守らなくてはなりません。しかし、最初の段階では、世に出すことが私の一番の関心です。最初の段階では、著作権侵害のことはあまり考えていません。

――Vuguruのプレス発表の中で、1点気になっているのは、高品質なプロフェッショナルの手によるコンテンツに特化するとしたことです。すでに発表されていて、クチコミで有名になりつつあるアマチュアコンテンツを発見し、プロフェッショナル化することは、原動力の1つと考えていますか。

 ユーザー生成コンテンツを作っている人たちの中には、キャリアとしてプロレベルにステップアップする準備が整っている人もいます。そういう人たちについては興味があります。誰にもスタート地点があるわけで、私の時代には映画館の係員や、カメラマンや、映画を学ぶ学生といった人たちだったでしょう。ですから、それは自然な進化だと思います。ただ、Vuguruについては、そういうコンテンツもこのメディアを使う以上は高品質なものにしたいと考えています。

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