隅井 テレビラックというよりも、ローボードやキャビネットなど家具に似合うことを意識してカラーリングも行いました。テレビが薄型になってから、いいテレビラックって見つけにくくなった気がしません? 逆に言えば、素敵なキャビネットがあればそれで十分足りちゃう。だから、そこにポンと置けるものにしたいなと思っていたんです。
政光 カラーを決めていた時には花瓶や食器みたいなイメージで、というキーワードも出てましたね。だから白と言っても色合いはかなり吟味してるんですよ。
隅井 最初は素材感を意識して人工大理石を使ったりもしたんですが、実はSAS(スカンジナビア航空)の花瓶みたいなセラミックをイメージしたんです。だからそのテクスチャや光沢、キラキラ感を出そうとしていろいろと吟味しましたね。
隅井 ええ。このイメージから、色はもう絶対白だなと。
政光 ただ、WA1には黒があるんですよ。TP1はリビングで動かさないけど、WA1は寝室にも持って行ける。そんな自由度があるので、こちらにはカラバリを作っています。
隅井 薄型テレビ「BRAVIA」と並べた時にピッタリのサイズなんです。42型のワイドテレビ用ラックに入れた時の余白とぴったり(笑)。
政光 まあ、例えば15cmが理想的だとしても、実際は基板の形とか技術面で無理だったりするんですよ。その拘束がある中でプロポーションをどうベストに持っていくかですね。径違いで色々作ってもらいましたけど、ほんの少し大きくなっても小さくなっても全然印象が違いました。
隅井 25cm、30cmタイプも作ってみたんですけど、5.1cmという厚みも含めて最終的に27cmが一番効率が良かったんです。
隅井 ええ。将来的にはケーブルがなくても、ウォークマンとかデジカメとかを上にポンと置けばデータがやりとりできるような、きれいな体裁の商品になればと思ってるんです。
政光 そういうのができればいいんですけどね(笑)。
隅井 だから、そんな夢を持って(笑)。今回はスペック的にできませんでしたが、この白いLEDのライティングにも意味を持たせるアイデアなどがあったんですよ。今後はロゴを印刷ではない物にしたいとか。これからもデザイン面での課題はいろいろありますから、そういうのを少しずつ実現していけたらいいと思います。
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