しかし、誤解していただきたくないのは、インターネットでは半年で大きなイノベーションが起こることはないということです。Googleは最近まで検索エンジンを変えませんでした。何年もの間、インデックス数を変えようとはしませんでした。それには理由があります。Googleにとって、それは失敗の許されない核心的な部分だからです。小さい変化を加えれば、検索結果の適合性が高まる可能性もありますが、思わぬ形で適合性が損なわれる可能性もあるのです。
このように、自分が依存しているものに関しては、変更の頻度はやや減少する傾向があります。
「Windows Live」ブランドの可能性と選択肢はもっと広い範囲に及んでいます。現在、われわれはWindows、Windows Update、Windows Liveなどを提供していますが、これらはどれもPCに求められている基本的な経験を提供しています。
現在のPC市場の規模が2億台程度だとして、今後数年間で年14%から15%のペースで急成長するとします。これは大変な数字です。成長を牽引するのは中国市場です。2、3年後には出荷台数は4億台を突破するかもしれません。携帯電話の年間出荷台数はすでに10億台に達し、全体に占める「スマートデバイス」の割合も劇的に伸びています。
スマートデバイス市場には、それほど多くのプレーヤーはいません。Nokia/Symbian、それからわれわれくらいです。思い切った言い方をすれば、この領域ではこの2社が突出しており、その他の企業はどちらかと言うとニッチプレーヤーです。Palmもそうですし、(Research In Motionの)「BlackBerry」もそうです。Motorolaが提供しているLinuxデバイスも、主に中国で提供されているという点でニッチプレーヤーに近い商品です。
スマートデバイスと一般的なデバイスの中間に位置するものもあります--J2MEを使った電話はそのひとつです。しかし、本物のスマートデバイスに関して言えば、幅広い地域の前線で活躍し、シェアの大半を獲得しているのはこの2社だけではないでしょうか。当社のスマートデバイスの売り上げがBlackBerryをどのくらい上回っているかを伝えると、驚かれることがよくあります。米国ではBlackBerryの人気が高いので、多くの人がBlackBerryは世界中で普及していると考えているのです。しかし実際には、当社はさまざまな面でBlackBerryよりも多くのスマートデバイスを販売しています。ええ、世界全体で見ればということです。
Appleのビジネスモデルは当社やNokiaよりも、TreoやBlackBerryによく似たものとなるでしょう。NokiaはSymbianに出資していますから、2つの利益を同時に得ているとも言えます。いずれにせよ、この業界に新しいプレーヤーが創造的なアイデアを持ち込む可能性のない場所などありません。Appleの出方を見守るつもりです。
ええ、もちろんです。今はまだハロー効果が起きているとは言えませんが、いずれは起こらなければなりませんし、起こるはずです。しかし、まずは市場でZuneの地位を確立しなければなりません。初期のプロポジションはすばらしいと思いますし、市場の反応にも満足しています。しかし、思い違いをするつもりはありません。すでに多くのシェアを獲得している企業があり、われわれは後を追う立場です。ブームを起こしたのはiPodであり、われわれは彼らの牙城を切り崩さなければなりません。
これまでのところは満足です。しかし、今はまだ初期の段階です。
Longhorn Serverについては、新しいニュースはありません。この製品も多くのイノベーションをもたらすでしょう。1年前にVisual StudiosとSQL Serverがもたらしたイノベーションの波は、ある意味では主に開発者を対象としたものでした。それに対して、VistaとOffice がもたらすイノベーションの波はエンドユーザーと企業を対象としています。そしてLonghorn Serverとそれに付随するものがもたらすイノベーションの波は、何よりもITとデータセンターに影響を及ぼすでしょう。
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