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ロイターの「Second Life駐在記者」に聞く

2006/11/09 08:00
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 米国時間10月16日、Reutersは仮想世界「Second Life」上に初の完全デジタル支局をオープンした。この仮想支局はニューヨークとロンドンに実在する同社のオフィスを模して作られている。

 世界でも有数の歴史を持つ報道機関が仮想世界に記者(Adam Pasick氏)を常駐させる--このニュースはメディアの注目を集め、またたく間に世界中をかけめぐった。

 Reutersはこの支局を通して、現実世界のニュースをSecond Lifeに配信することにより、新たなオーディエンスを開拓したいと考えている。

 Second Lifeに拠点を設けている報道機関はReutersだけではない。事実、CNETもSecond Lifeに支局を開設し、テクノロジコミュニティの著名人にインタビューを行っている。

 それでも、文化より金融やビジネス分野の報道で知られるReutersがSecond Lifeに支局を開設したという事実は注目に値するだろう。

 Pasick氏--Second Life内では「Adam Reuters」と名乗る--にとって、仮想世界は未知の領域だ。しかし、インターネット分野のベテラン記者であるPasick氏は、仮想世界でも現実世界でも仕事のやり方に違いはないと言う。

 10月23日、CNETのSecond Life支局にPasick氏が登場し、約40人の聴衆を前に仮想世界での報道と、それに関わる問題について語った。

--支局の開設から1週間あまりがたちました。とても刺激的な日々だったと思いますが、いかがですか。

 支局の開設に対する反応は、われわれの想像をはるかに超えるものでした。大手メディアからの注目はやや落ち着いてきたので、やっと報道活動に着手することができそうです。少しは話題になるかなと思っていましたが、現実にはポーランド、コロンビア、ブラジル、ニュージーランドといった国々からも取材依頼が来ています。

--どのような経緯でSecond Lifeに支局を設けることになったのですか。

 2006年のSun Valley Conferenceで当社の最高経営責任者(CEO)Tom GlocerがLinden LabのCEO、Philip Rosedale氏と話をしたことがきっかけです。(最近になって)2人に呼ばれ、仮想支局の責任者になる気はないかと打診されました。

--なぜ、あなたに白羽の矢が立ったのでしょうか。

 長年、技術やメディアに関する記事を書いてきたので、社内ではどういうわけか、ちょっとしたギークと見なされているのです。

--最初に話を聞いた時、どう思いましたか。Second Lifeのことはよく知っていたのですか。

 名前を聞いたことはありましたが、中を覗いたことはありませんでした。正直なところ、最初は少し懐疑的でしたが、うまくやれば、おもしろいことになる可能性はあると感じました。Second Life全般に言えることですが、使えば使うほどその価値が分かってきます。

--「うまくやれば」というのは、具体的にはどういうことですか。

 コミュニティに有益な情報を提供すること、そしてその経験から学ぶことです。これが注目を集めるための小手先のアイデアだったら、私も興味は持たなかったでしょう。私はSecond Life専任の記者です。必ず成功させたいと思っています。

--Second LifeにおけるReutersの「使命」は何ですか。

 Second Lifeのビジネスコミュニティに質の高い金融ニュースとデータを提供し、Reutersの新しいオーディエンスを開拓することができれば嬉しく思います。

--現実世界のニュースをSecond Lifeに提供するだけでなく、Second Lifeのニュースも伝えていくということですか。

 この仕事には2つの側面があります。ひとつは現実世界のニュースをSecond Lifeの住人に伝えること、もうひとつはSecond Lifeの住人を対象とした記事を書くことです。

--Second Lifeに関するブログはたくさんあります。既存のブログとの差別化をどう考えていますか。

 ある程度の競争はあるでしょう。それは避けられません。しかし、興味深い話題はたくさんあります。特に私が注目している経済やビジネスの領域には、おもしろそうな話がごろごろしています。支局は立ち上がったばかりです。今後は経済の領域で、定量分析手法を使った分析記事などを精力的に書いていきたいですね。これはReutersが得意とする分野です。

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