われわれがCIOや意志決定者やIT専門家のためにやらなければならない最も重要なことは、彼らのビジネス価値を作り出すお手伝いをすることです。彼らは毎年、一定基準以上の予算を獲得しています。それがなくなることはありません。彼らはこの予算の活きた使い方をしなければなりません。
しかし、ハードルは高くなっています。私は、これは進歩だと考えています。そして、ソリューションの向上に遅れることのないように、販売能力も引き続き向上させていく必要があります。Microsoftの全米規模の販売会議では、超一流の販売技法に関するセッションを設ける予定です。「超一流のセールスマンになるとはどういうことなのか」についてさまざまな点から議論します。人の話を聞く、「ありがとうございます」を言う、そういった小さなことももちろん含まれます。しかし、それはMicrosoftがソリューションを販売する企業にどのように移行していけばよいのか、ということでもあります。ソフトウェア製品のロードマップをどのようにして明確に分かりやすく伝えるのか。ビジネス価値にどのように結びつけるのか。顧客のビジネスを学び、それに対応するソリューションが見えるようになるには、どうすればよいのか。そういったことです。
彼らはやる気まんまんですよ。なぜなら、顧客とパートナー企業がそれを求めているからです。ですから、わたしから後押ししてやる必要はありません。やりやすい環境を整えてやればよいのです。
もちろんです。私の仕事は、マーケティング、広報活動など、そうした分野すべてに関わっています。VistaとOffice 2007のリリースに関しては、言うまでもなく、ここ数年の最重要課題ですが、Microsoftはそうした大きな製品のリリースをこれまでにも本当にうまく切り抜けてきました。環境がどのように変化したのか、それにどのように適応する必要があるのか、という点を認識することも重要ですが、過去の実績からも多くを学ぶことができます。
もちろんそうです。現在実施中の「People Ready」キャンペーンもMicrosoftの運営方法に関するものですが、私はこの運動の主唱者であり、支持者であり、推進者でもあります。これは、ヒトを中心に置く考え方です。われわれ全員が同じ方向を向いていることを確認するものです。皆に同じ方向を向かせること、全社員の意思統一を図ること、それが上に立つ者の仕事です。
われわれには多くの競争相手がいます。これだけ幅広い分野でビジネスを展開していれば、当然、競争相手も増えます。私は、競争はわれわれを高めてくれると信じています。ですから、そのスピーチでも、Microsoft製品の中で最も売るのが難しいのは他社製品と競合しない製品だ、と言いました。それに、われわれがエンタープライズ検索市場に参入するのは、競争に勝つためではありません。顧客が求めているから、その分野で他社より優れているから、参入するのです。ですから、これからGoogleを追いかけて、われわれのエンタープライズ検索ソリューションが企業で採用されるようになることを、とても楽しみにしています。Googleが進出している気になる分野については、確かに他にもあります。彼らはさまざまな分野に進出していますから。
いいえ。IBMとは、考え方が違うと思っています。われわれは、顧客企業がビジネスを運営する方法をお手伝いするつもりはありません。そうではなく、「あなたが会社の運営を成功させるためにわれわれはいくつか機会を提供できる」と言いたいのです。われわれのテクノロジーをその会社の業務に適用し、最適化する。それを、パートナー企業や顧客といっしょになってやっていきたいのです。サービス、パートナー企業、およびソリューションに対するアプローチ全体がIBMとは異なります。それは、これまでの長年に渡るMicrosoftの足跡をたどれば、分かっていただけるでしょう。問題は、その違いを明確に打ち出し、展開し、活用していく、その方法です。それが、われわれがこの新しい分野で成功するかどうかの分かれ目になります。
顧客とパートナーは、ソリューション提供企業としてのMicrosoftを求めています。それを必要としているのです。われわれには、この分野に参入し期待に応える力があります。Microsoftの社員は団結力にすぐれていると同時に、個人個人の力も大きいからです。それがMicrosoftソリューションのすばらしい点です。競合他社では必ずしもこうはいきません。常にうまくいくとは限らない。われわれはその強みを活かさなければなりません。われわれが本当に得意とすることを自覚して、顧客とパートナー企業のためにシームレスな環境でそれを実現していくことです。
寝るときと朝起きたときに考えるのはいつも社員のことです。スキルがあり、トレーニングを受け、資格を持った人材が十分に確保されているだろうか。顧客と製品の面倒をきちんとみれるように彼らを教育しているだろうか、といつも考えています。私の仕事には2つの側面があります。1つは、社員の面倒を見ること。もう1つは、顧客とパートナー企業の面倒をみることです。3つめを加えるとすれば、何が自分の仕事なのか混乱しないことでしょうか。社員、顧客、パートナー企業の面倒をきちんとみることがすべてです。それが私が拠って立つ基盤です。
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