現在、多数の企業がLinuxを使用していますが、その規模は大きくありません。大半の企業はLinuxを、電子メール、ウェブサーバ、データベースのために使用しています。大規模な導入という点では、まだ事例がありません。
Microsoftがデスクトップを独占しているからです。顧客がMicrosoft製品に慣れているため、Linuxを導入するのはまだ非常に困難です。企業はまだ、Linux環境は(Microsoft製品の環境とは)かなり異なっていると感じています。
さらに、Linuxをサポートするデバイスや入手可能なアプリケーションが少ないという問題もあります。ベンダーが企業にLinuxでのソリューションを提供しても、その企業が使用しているプリンタがLinuxをサポートしていないといったことがかなりの頻度であります。また、多数の企業は、W3C標準に準拠していない、あるいは(Microsoftの)Internet Explorer専用のウェブサイトを構築してしまっています。企業がFirefoxを使用している場合、こういったウェブサイトは正しく表示できません。
開発者が少ないことも問題です。Linuxを理解する開発者は不足しています。当センターは、こういった問題すべてに対処しようとしています。
残念なことに、中国の多くの大学では、授業のなかでWindows関連の開発についてしか教えていません。そこで教育省は2005年に、大学のカリキュラムにLinuxを含めるようにという方針を打ち出しました。
各大学はこの問題を解決するために努力していますが、教師や教材が不足しており、現在は教材を開発し、教師を養成しているところです。2006年末までには、主な大学でLinux教育が可能になっていると思います。
一般的に言って、中国政府はLinuxとオープンソースのソリューションを支持しています。われわれは膨大な人口を抱えた発展途上国であり、政府は国民のITリテラシーを向上させる方法としてオープンソースが適していると考えています。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する