マイクロソフト幹部が語る「Xbox 360、PS3、REVOLUTION」 - (page 3)

文:Tor Thorsen(Special to CNET News.com)
翻訳校正:尾本香里(編集部)
2006年03月01日 19時13分

--なるほど。では・・・

 ゲームソフトの同時購入率--話をさえぎってすみませんが--ゲームソフトの同時購入率やそれに関するデータを調べたことはありますか。

--その話をしようと思っていたところです。Xbox 360では、ゲームソフトの同時購入率が高いことは知っています。しかし、それはXbox 360の事前注文分のほとんどがバンドル版だったためだというのが批評家の意見です。事前注文分がすべてはけ、店頭でXbox 360を単体で購入できるようになっても、現在の同時購入率を維持できるのでしょうか。

 新しいゲーム機をいち早く買うような人々は、ゲームソフトもたくさん買います。ゲームソフトをバンドルするのは異例のことではありません。同じようなことは、新しいゲーム機の発売時には常に行われています。今回は、その数が少し多かったかもしれませんが、はっきりとしたことはいえません。いずれにしても、PS2であれ、Xboxであれ、新しいゲーム機が発売された時に、ゲームソフトがまったくバンドルされなかったことはありません。

 最初期のユーザーが旺盛な消費意欲を持っているのに対して、それに続く一般ユーザーは、過去の例を見る限り、それほど多くのゲームソフトは購入しません。ですから、ゲームソフトの購入数は減ると思うでしょうが、長期的に見れば、伸び続けます。既存のユーザーはゲームソフトを買い続け、後続のユーザーは最新のゲームソフトを購入するからです。過去のパターンからいうと、この数は現時点での3本前後から、最終的には10本前後に移行します。つまり、四半期ごとに数字は伸び続けるのです。

--会計年度末(6月30日)には、どのゲームソフトが最大のヒット製品になっていると思いますか。

 EA(Electronic Arts)の「Fight Night」には期待しています。Bethesdaの「Elder Scrolls 4」と「Oblivion」、Ubisoftの「Ghost Recon(Advanced Warfighter)」、CAPCOMの「Dead Rising」、SEGAの「Full Auto」もすばらしい製品です。これらを筆頭に、この春はさまざまなゲームソフトが人気を集めるでしょう。

--「Gears of War」はいつ頃登場するのでしょうか。

 その件については、まだ何も発表していません。しかるべき時に、メーカーから大きな発表があると思います。年度末までに、50本のゲームソフトが登場する予定です。

--2006年の年末商戦についてお聞きします。任天堂はその頃にREVOLUTIONを発売する考えを明らかにしています。アナリストらはソニーも、この時期にPlayStation 3を投入するのではないかと見ています。ライバルの登場に備えて、具体的な策を考えていますか。

 あったとしても、ここで話すわけにはいきません。競争相手を利することになりますからね。われわれは2製品の発売日を予想し、それに沿って準備を進めています。この予想があたるかどうかは、いずれ分かるでしょう。奇妙なのは、現在の状況が続くなら、任天堂はさまざまな意味で、当社のライバルとはいえない存在になるということです。任天堂を軽く見ているわけではありません。これは戦略上の問題です。

--Microsoftは、任天堂とは違う市場を狙っているということですか。

 そう言っていいと思います。いずれ分かるでしょう。現在の動きを見る限り、(REVOLUTIONは)すばらしい製品ではあるけれども、このゲーム機がユーザーに提供しようとしている経験は、Xboxが目指しているものとは根本的に違います。侮っているわけではありません。ただ、アプローチが違うということです。

 一方、PS3との戦いに関しては、PS3が年末商戦に合わせて発売されるのか、その場合、どの程度の数を用意できるのかがポイントになります。限られた数しか用意できない場合は--ほとんどの賢い投資家はそういうでしょうが--ソニーも生産問題に直面することになります。生産台数が少ないので、作ったそばから売るような状況になるでしょう。

 ソニーの努力は、奇妙な形で、Xboxの販売を促進することになります。ソニーの宣伝を見て、PS3を買おうと店に出かけた消費者は、店頭にPS3がなければ、こう考えます。「そうか。では、Xbox 360を買おう」。なぜこのようなことをいうかというと、Xbox 360の発売直後に、われわれは似たような経験を何度もしたからです。Xbox 360は需要を生み出しましたが、限られた台数しか用意できなかったため、PS2の売上を押し上げることになりました。

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