--ところで、Askの機能の中でも、検索内容を絞り込んだり、逆に検索の幅を広げたりできるズーム機能は面白いですね(Ask.jpでは未提供)。これは、Clustyなどのクラスタリング検索とは別のものなのでしょうか。
クラスタリング検索は、テキストベースの非常に限られた技術です。例えば「イチロー」について検索したとしましょう。クラスタリング検索の多くは、「イチロー」というキーワードを含むページ内の他の文字情報を見て、検索結果を提供します。
これに対してTeomaでは、ページの中に何が書かれているのか、ちゃんと理解して検索しています。例えば「tennis elbow(テニス肘)」という俗名で呼ばれている症状について検索すると、検索結果の中にはそのキーワードが一言も含まれていなくても関連性の高いページが出てくるのです。これこそがTeomaの強みでしょう。
Teomaはウェブ上の情報をたくさんのコミュニティに分け、コミュニティ同士の関連性や、特定の情報と特定コミュニティとのつながりなどを分析しているのです。このような検索技術を持っているのは、今のところAsk Jeeves以外にはありません。
--Ask Jeevesは、今後もこうした検索関連サービスを拡充していくのでしょうか。例えばパーソナライズド検索はどうでしょう?
最近、多くの企業がパーソナライズド検索に力を入れていて、さまざまなサービスを発表しています。しかし大半のユーザーは、それをどう使っていいのかわからないし、じっくりカスタマイズしている時間も持ち合わせていません。
重要なのは、いかに簡単にカスタマイズできるかです。それを実現するヒントは、検索ページではなく、むしろSRP(Search Result Page:検索結果ページ)にあります。ですので、我々もSRPに力を入れてMyJeeves(日本ではMyAsk)との連携などをしています。
また、カスタマイズされた検索という点では、2005年2月に買収したBloglinesにも未来を感じています。私はこれを「リバースポータル」や「ユニバーサルインボックス」と呼んでいます。つまり、これまでのポータルサイトのように、お仕着せの情報を自分仕様にカスタマイズするのではなく、最初は何もない状態から始めて、自分好みの情報を検索して集め、それをトラックしていくというスタイルです。例えば、東京の天気が気になるようなら、「Tokyo Weather」で検索して、そのフィード情報を購読すればいいのです。
GoogleやYahoo!と違って、我々はあまり企業買収をしていません。Teomaの他に買収したのは、Bloglinesとデスクトップ検索のTukarooくらいです。その代わり、我々が買収する企業は戦略上でも非常に重要な企業ばかりなのです。
Bloglinesについては、フレッチャーから説明しましょう。
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