マイクロソフトが考える「検索のあるべき姿」 - (page 2)

インタビュー:別井貴志(編集部)
文:林信行
2005年07月19日 12時00分

--新しいデスクトップサーチなどの機能は、Longhornでも標準機能になるのでしょうか

ペイン:我々はWindows 95の時代から、検索機能を提供し続けてきました。新しいデスクトップサーチは、その検索機能を進化させたものだといえるで、これまでの検索機能ではなしえなかった新しいユーザー機能を加えるものです。正式版の製品を出荷することによって、我々にはそれをユーザーがどのように利用するかなどの新たな情報が入ってくることでしょう。

 Longhornでは、こうした情報も反映した形で、さらに進化したよい検索機能を提供していくことになると思います。

--MSNは、現在Overtureのサービスを使ってキーワード広告を掲載していますが、その一方で、独自のコンテンツマッチ広告のエンジンもに開発したと聞いています。

「検索サービスはユーザー本位の設計が大切だ」とペイン氏

ペイン:我々は2005年3月にMSN独自のコンテンツマッチ広告サービス「adCenter」を発表しました。我々はOvertureと良好な関係を保っており、彼らのエンジンにも非常に満足していますが、今後特定のマーケットで自社のエンジンを活用し始めます。まずはフランスとシンガポールで試験運用をはじめ、その結果を見て、他の市場でどのように展開していくのかを判断したいと思っています。

--AdCenterの特徴はどういった点でしょうか

ペイン:さまざまな新技術があり、必ずYahoo!のサービスとは差別化できると考えています。

 例えば、単にキーワードを広告にマッチングさせるだけでなく、検索するユーザーごとに異なる広告を提供することも可能になっています。つまり、ユーザーが男性の時だけ車の広告を表示させるといったことも可能になります。

--個人情報に基づいた検索ですね。となると、パーソナルサーチについても開発を進めているのでしょうか。

ペイン:今日の検索エンジンは、ユーザー自身についてあまりにも何も知らず、ユーザーがなぜその検索をしているかについても知らず――それが問題になっています。

 例えば、私の娘が「SATURN」という語で検索をした場合、おそらくそれは「土星」について検索していることでしょう。しかし、私が同じ語で研究をした場合は車種の「サターン」について探してる可能性が高いのです。

 我々はこうした点に真剣に取り組んでおり、Microsoft Researchではいくつかのパーソライズド検索に関する研究成果も発表しています。これから数カ月間にわたって、そうした研究成果のいくつかを実際に見てもらえることになるかもしれません。

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