--ルートを見ると、いくぶん蛇行しているようですが、どういう基準で選んだのですか。
横断ルートに関しては、何時間も地図とにらめっこをして、慎重に決定しました。最初はもっと南寄りのルートを考えていたのですが、気温が高すぎるとSegwayの動作に影響が出る可能性があるので、北寄りのルートがよいだろうと判断しました・・・最終的には、アメリカの多様な側面を捉えることのできるルートを選んだつもりです。
--急斜面を避けるためのルートではない、ということですか。
違います。どうしたって斜面を避けることはできませんから。最初は不安でしたが、無事に山も越えることができました。ロッキーでは10度の勾配を登り、マウントレーニア国立公園も走り抜けました。Segwayはどんな道でもこなしました。斜面を登るときも、下るときも、スピードは平地と変わりませんでした。
--1日の走行距離を教えてください。
今回の旅を平均すると、1日当たり60マイル(約97キロメートル)くらいでしょうか。最長記録は105マイル(約169キロメートル)です。1日の走行距離は、次の充電ポイントまでの距離や、いいシーンが撮れたかどうかで変わってきます。
--走行中は、ほぼ直立不動の姿勢でSegwayに乗っているわけですよね。
それこそ、あらゆる立ち方を試しましたよ。2平方フィートの小さな空間ですが、乗っているうちに楽な立ち位置が分かってきます。もちろん、日が暮れて、気温が下がってくると、Segwayから降りて、少し歩きたくなりますが。
--振り返って、Segwayから見たアメリカはいかがでしたか。
おもしろい発見がいくつもありました。われわれは土地に対して、固定観念を抱きがちです--あの土地はすごく退屈だとか、古くさいとか。でも、それは真実ではない。今回の旅では、あちこちでたくさんの人情に触れることができました。
どの土地でも人々は親切で、気さくでした。すばらしい話をいくつも聞くことができました。チャンスについても多くを学びました。アメリカがチャンスの国だといわれるのは、あながち嘘ではないと思います。もちろん、そのためには一生懸命に働くこと、そしてリスクをとる勇気が必要ですが。
--旅で出会った人々はSegwayのことを知っていましたか。それとも、「なんだこれは!」といった反応が多かったのでしょうか。
両方ですね。発売当時は大変な騒ぎでしたから、たいていの人は聞き覚えがあるようでした。でも、いくつかの地域では確かに「なんだ、そのけったいな乗り物は。自分たちで作ったのか」と言われました。
--この旅が終わったら何をしたいですか。
まずは座って、フィルムの編集に取りかかりたいです。山のようなフィルムを、どうやって1つのストーリーにまとめ上げるか--これはとても楽しい作業になりそうです。
--Segwayは自宅に持ち帰るつもりですか。それとも、もううんざりでしょうか。
Segwayをどうするかはまだ考えていません。うんざりだなんて、とんでもない。でも、Segwayに乗って、すぐに次の旅に出ることはないでしょう。何か、別のことをしたいと思っています。
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