林信行
2007/08/21 11:00
9月15日正午から開催される24時間連続イベント「Mozilla 24」には「Worldwide Continuous Event」というサブタイトルが付けられている。同イベントでは、日本のみならずアメリカやヨーロッパを中心とした各会場を繋ぐ、文字通りワールドワイドな中継も行われる予定だ。このような世界規模の中継は、慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合機構(以下、DMC)の「Global Studio」の協力で実現している。そこで今回は慶應義塾大学DMCの教授である大川恵子氏に、Global Studioを起点にしたグローバルネットワークの可能性とMozilla 24との関連性、さらにはMozilla 24に寄せる期待感を伺った。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授大川:Mozillaさんから、世界の各会場を同時に繋ぐ24時間のイベントを企画している話をお聞きし、その「グローバル」という部分と「24時間」という点に、我々が活動している「Global Studio」と親和性が高いと感じ、今回ご協力させて頂くことになりました。
大川:1997年に始めた「School On Internet(SOI--ソイ--)」という活動が出発点になっています。「世界中で学びたい人が、学べる環境を、インターネットを使って実現していく」ことを目指したものです。
最初の頃は、オン・デマンドの授業配信などに取り組んでいましたが、やがてスピーカーが移動先でも、気軽に授業ができる環境をつくりたいということに焦点が移りました。 村井純教授をはじめとした、多忙な教授の授業を生徒に提供するためには遠隔中継が必須という背景もありました。しかし、授業の度にそれぞれの場所に応じた中継準備を行うのは大変ということもあり、あらかじめ世界中の各所にスタジオを用意した方が効率が良いという話になりました。
大川:そうですね。まずはウィスコンシン大学と慶應義塾大学、奈良先端科学技術大学院の3校をDVTS(Digital Video Transfer System)という映像通信技術を使って繋ぎ、毎週授業を行うという試みを行いました。このことは米New York Timesなど、マスコミでも大きくとりあげられました。
その次に取り組んだのが、目的をあらかじめ決めないスタジオです。どんな目的でも使えて、誰のためにでも使えるスタジオ環境の構築でした。メリーランド州にある富士通アメリカとカリフォルニア州パロアルトにあるNTT-MCLにご協力いただいてオフィスにスタジオを作り、それぞれを東海岸の拠点、西海岸の拠点としました。これらが我々の活動を通しての最初のスタジオでした。