林信行
2007/06/20 14:00
瀧田:Netscapeでの開発では「複数の異なるOSでも同一のインターフェースで見せなければならない」、「多言語に対応しなければならない」という点をベースに、いろいろな機能を標準で実装してきました。
オープンソース化をしてからは、貢献者からたくさんのフィードバックが集まり、「オープンスタンダード」「同一のインターフェース」と「多言語対応」の3つの基本ルールだけ残して、基本的に1から作り直しをしました。そのような経緯を元に登場してきたのがFirefoxという非常にシンプル、且つ高性能なウェブブラウザでした。
砂原:単にソースコードだけではなくて、多くの人々の知恵や、コミュニケーション、創意工夫、哲学といった要素もオープンに共有されるようになりましたね。
瀧田:その結果、ファーストステップの段階では、とりあえず本当にシンプルに、ウェブページがきれいに見れれば、それがユーザーにとって一番ハッピーなんだという結論に達したんです。キーワードは「シンプルでエレガント」。これまでのアプリケーションでは、機能をいろいろとごてごて加えることが進化でしたが、Firefoxではまったく逆の発想で、すべてを取り払ってシンプルにして、そこから自分に必要な機能をプラグインなどで加えていくというアプローチを取りました。これはオープンソースならではの強みが生きるアプローチだと思います。
砂原:こんなにシンプルな形でいいんだ、と驚きましたね。やっぱり競争の時代は勝たなきゃならないという思いで、周りを見ずに、がむしゃらに突っ走ってしまうところがあります。でも、そこではたと立ち止まって、全部を見直した方がいいものができあがる。
瀧田:9月に開催されるMozilla24も、そのような実験の場として新しい発見を見出すきっかけになればいいですね。
この後、オープンソースの文化や経営論、そして「Mozilla 24」イベント誕生に至るきっかけや、どのようなイベントに発展させていくかといった話題が展開されるが、続きは後編でお届けする。
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