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テクノロジーがイノベーションをリードする世界で IBMがとる3つの戦略的アプローチとその未来像とは

クラウド、アナリティクス、ビッグデータIoT、モバイル、ソーシャル、そしてセキュリティ。これらのテクノロジーは今、人と組織、企業、そして社会のあり方、あるいはそれら相互の関係を大きく変容させようとしている。そうした時代にあって、企業は今、テクノロジーとどう向き合い、次なる成長の機会をつかむべきなのか。本稿では、日本アイ・ビー・エム株式会社の専務執行役員 グローバル・テクノロジー・サービス事業 金子岳人氏を対談相手に迎え、ITによる次なる革新・変革に向けた戦略的アプローチをCNET Japan編集長 別井貴志とともに考察する。

話者


日本IBM
専務執行役員
グローバル・テクノロジー・サービス事業 本部
インフラストラクチャー・サービス統括担当
金子岳人氏

朝日インタラクティブ
CNET Japan 編集長
別井貴志

CAMSSへの投資とパートナーシップが企業のイノベーションを強力に支援

別井今やビジネスにとって、ITの活用は当たり前の存在になりました。最近経済産業省が公開した調査でも、収益の高い企業ほどより経営者がリーダーシップを発揮したり、経営にITの活用が進んでいることがわかったそうです。今後はよりビジネスで収益をあげる方向にITが活用されていくのでしょうね。

※出典:「IT活用に関する取組状況についてアンケート」2015.7 公表、経済産業省(東京証券取引所と共同)による調査、調査対象企業「攻めのIT経営銘柄」に応募した企業210社

金子氏おっしゃるとおりです。日本でもIT活用により、ビジネス・イノベーションを一層推進していく時代になりました。実は2年前にIBMがグローバルで実施した調査でも、特に戦略的パートナーとともにイノベーションを推進している企業は、収益が数倍も異なる傾向があることがわかっています。

※出典:「パートナー活用戦略の重要性」2013公表、IBMコーポレーションによる調 査、調査対象 ソーシングに関する企業意思決定者1351 名

別井CNET Japanも、単に最新のIT技術を伝道するだけでなく、ヘルスケア、エデュケーション、アグリカルチャーといった成長分野やビジネス・パーソンのライフスタイルやワークスタイル、企業のスタートアップといったITと共に拡大するビジネスへと注目領域を広げていきたいと考えています。


日本IBM
グローバル・テクノロジー・サービス事業本部
専務執行役員
金子岳人氏

金子氏確かに、ビジネス分野においても、ITの活用領域は急速に拡大しています。クラウド(Cloud)、アナリティクス(Analytics)、モバイル(Mobile)に加え、ソーシャル(Social)、セキュリティ(Security)の頭文字をとって、弊社で「CAMSS」と呼んでいる分野における昨今の技術革新によって、企業のビジネスだけでなく、ビジネス・パーソンのワークスタイルも大きく変化していますね。

 例えば、ほとんどのビジネス・パーソンがフィーチャー・フォンにせよスマート・デバイスにせよ、なんらかのモバイルを使っています。さらに最近のビジネス・パーソンは、業務の40%くらいをモバイルで行っていることもわかっています。

 さらに、現在、世界中には約90億ものデバイスがインターネットにつながっていて、それが爆発的に増大して、次の10年には500億とも1兆とも予測されています。そこから生み出される膨大なデータやつながりはもちろん、それをどう活用していくかを考えたとき、もはやITは、旧来のような特別な存在ではなく、便利なツールの1つとして自然と当たり前のように私たちの環境に溶け込んで、その活用のしかたも以前には見当もつかなかった分野まで徐々に広がっていくでしょう。

 こうした状況では、1つ1つのIT技術にフォーカスするだけではなく、それらを活用することによってどのような価値や新たなイノベーションを推進できるのかという点に着目すべきだと考えています。

別井おっしゃるとおりです。さきほど申し上げたようにCNET Japanが変革しているのも、新しいテクノロジーによって多くの企業のビジネスがイノベーションを起こしつつあるからです。

 しかし、注目度が変化して当たり前になっていくということは、ビジネス・インフラとしてのITの重要性がさらに増していくことになります。IBMは、古くからそうしたIT基盤を支えてきたのですが、今後はどのような戦略で価値を提供していきたいと考えていますか。

金子氏私たちは、企業のITインフラとビジネス・イノベーションを支える戦略的パートナーとしての「縁の下の力持ち」としての立場を変えていません。そのうえで、現在はさらに3つの戦略的アプローチで事業を展開しています。

 1つは、前述したCAMSS領域への注力です。さらなるお客様のビジネス・イノベーションの推進をご支援するために、この新しい領域においても十分な投資を行い、各分野でリーダーシップを発揮することを目標としています。

 もう1つは、既存のお客様に対するイノベーションのご支援です。たとえばIBMは、世界中でFortune 500社の70%以上にのぼるビジネス・データをインフラ面でご支援しています。こうしたお客様が従来から活用している「既存の仕組み」を生かしつつ、イノベーションのための「新しい仕組み」をハイブリッドで取り入れていくこと、お客様が次の領域に向かって変革していくことを、私たちは強力にご支援します。

 3つ目にあげるのは、パートナーシップです。こうした戦略を実現するにあたっては、さきほどのITの適用範囲の変革・拡大スピードに対して、IBM 1社の能力だけではどうしても限界がある場合があります。そこで重要となるのが、パートナー企業と共同で形成するエコシステムです。私たちが、こうした新しい領域へ参入し、これまでのグローバルでの経験をさまざまな分野で一層活かしていくためにも、パートナーシップは非常に重要な戦略だと考えています。

別井最近のIBMのアップル社やソフトバンク社とのパートナーシップなどは、私も正直非常に驚きました。しかし、IBMが新しい取り組みを始めているのだと、実感できましたね。それについては、後ほど詳しくお伺いしたいと思います。

提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2016年1月31日