----今回のBrainShareは初日からLinux一色ですが、昨年と比較して何が違うのでしょうか。
「我々は、Linuxと自社製品を相互運用するために、2年間をかけました。1年目は綿密な計画を練りました。そして、2年目は実行に移し、コードを変えたり、技術者たちをトレーニングしたりしました。その2年目は私たちの重要な仕事になりました。そしてLinux用の製品を市場に投入する時機がきたのです。我々の中でも、Linuxビジネスに注力していくことの意義を明確に感じることができました。Linuxは大変優れていて、我が社の製品がよくマッチするということを再認識しています」
----Linuxに注力するために、昨年5月にIBM、HP、Dellという大手ベンダーと提携しましたが、どのようなメリットがありましたか。
「お互いにメリットがあると思います。これは技術面だけではなく全般に渡ります。例えばIBMとの提携では顧客の層が広がり、宣伝や影響力も相乗してビジネスが拡大されました。その分、我々はいろいろなプロジェクトで利益を還元しています。また、そういう経験をすることで我が社の視野が広がり、例えば、東芝や松下電器産業、ソニーなど日本企業にもアプローチできるようになりました」
----Linux以外に注目してほしい技術はありますか。
「よくぞ聞いてくれました。我々はいろいろな素晴らしい技術を持っています。最も自慢できるのはセキュリティマネジメントです。この分野には、技術面だけでなく、企業に導入したときのメリットを考慮していただければ、当社の製品の良さを分かってもらえると思います」
----御社のセキュリティ製品、特にディレクトリサービスはとても評価されていますよね。高い実績を可能にした技術について教えてください。
「バーチャルアイデンティティです。アイデンティティというのはその人の個性ですから、例えば私が今の職を離れて肩書きがなくなって別の部門に移った場合、また一から個性を作り直す必要はありません。私のアイデンティティはもう形になっているのですから、その情報を持っていくだけで支障なく働けるのです。私たちは、この論理を技術を応用して、企業システムのユーザー管理のシステムを構築しました」
----現在、注目しているテクノロジーは何でしょうか。
「例えばグリッドコンピューティングのテクノロジーです。それから仮想化や無線技術などについて、セキュリティーの方面から大変興味があります。我が社の製品ではNsureの関連ですね。それから、現在、設定しているセキュリティのレベルを上げるためのNGCM(The Next Generation Countermeasure)にも注目しています」
----最後に、日本の技術者に向けてメッセージをいただけますか。
「ITに携わる開発者、技術者の皆様。オープンソースに大いに関わってください。そして、オープンソースのコミュニティに参加してください。私たちは、一緒に仕事ができる日を楽しみにしています」
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