次期iPhoneは前倒しで発売か、「Pokemon GO」がもたらす利益--Appleニュース一気読み

　7月19日～7月25日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。

「Pokemon GO」、アップルの「App Store」で記録更新

　社会現象となっているNianticのモバイルゲーム「Pokemon GO」。このゲームで、Appleは任天堂以上に恩恵を受ける可能性が指摘され始めた。

　Pokemon GOは、米国などでは7月6日から、日本でも7月22日に配信が開始され、Google Play、App Storeの両アプリストアでは軒並みトップダウンロード、トップセールスを記録する、2016年で最も注目すべきタイトルになった。

　Appleは7月22日、Pokemon GOの配信後1週間のダウンロード数が、記録を更新したと発表した。具体的なダウンロード数や売上は示されていないが、アプリ分析企業Sensor Towerによると、3000万ダウンロード以上を記録し、Facebookよりも1日の利用時間が長いと指摘している。

　また、投資銀行Needham＆CompanyのアナリストLaura Martin氏は、「Pokemon GOが、今後12～24カ月の間に、Appleに30億ドルの売上をもたらす可能性がある」と指摘した。

　Pokemon GOは基本的には無料で遊べるが、経験値をより多く獲得できる「しあわせタマゴ」や、「ポケスポット」により多くのポケモンを集められる「ルアーモジュール」、自分の周りにポケモンを集める「おこう」など、プレーする上で便利なアイテムを、アプリ内で購入できる。

　Pokemon GOは、米国のゲーム内課金の47％のシェアを獲得しており、アイテムを購入したプレーヤーの53％は「この6カ月にモバイルゲームを購入した回数が1回以下」の人々だという。すなわち、Pokemon GOは、ゲームにおけるアプリ内課金の新規ユーザーを大幅に獲得している点を意味する。

　Google、Appleともに、アプリ内課金の30％を得られるが、Martin氏がAppleにより多くの収益もたらす可能性を指摘する理由は、Pokemon GOのダウンロードのうち3分の2がiOSから行われており、統計的により裕福なユーザーがiOSに集まっている点を挙げている。

　Appleは、デバイス販売に続いて、サービスでの収益拡大を狙っている。7月26日の第3四半期決算の場で、AppleのTim Cook CEOは、「2017年には、サービスの収益がFortune 100企業の規模に達する」としている。

　デバイス販売が落ち込む中、App Store、Apple Music、Apple Payなどを含むサービスカテゴリは19％成長している。ちなみに、6月末日締めが決算であるため、Pokemon GOのApp Storeでのアプリ内課金の収益は含まれておらず、影響を与えるとすれば、10月末に発表される2016年第4四半期決算と見られる。

iPhone 7とiPhone 6sの比較動画

　次期iPhoneは例年、9月上旬に発表され、下旬に発売されるスケジュールが組まれる。しかし、メディアのコンセンサスでは、9月16日発売という情報が出回るようになった。

　これまでの発売よりも1週間前倒しされるとみられており、9月末締めの2016年第4四半期決算に、少しでも多くの新型iPhone販売数を組み込みたい意図がうかがえる。

　iPhone 7は、背面にアンテナのライン、通称Dラインがなくなり、よりシンプルで薄型のデザインが採用され、ヘッドフォン端子が廃止されるとの情報がこれまで流れてきた。またデュアルカメラを搭載するProモデルが用意されるなど、より付加価値の高い製品がラインアップされる可能性がある。

　その一方で、有機ELディスプレイなどの新たなテクノロジの採用は、2017年の新モデルへと先送りされる可能性が指摘されており、代わり映えしないデザインに、ユーザーが新型iPhoneをどのように評価するのか注目が集まっている。

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