[レビュー]東芝「dynabook SS RX」(前編)--社内モバイルのメリットを享受する - (page 4)

東芝
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内容:世界最軽量の薄型ノートであるdynabook SS RXシリーズに新モデルが登場した。東芝が「モバイルの理想形」と表現するこのビジネスモバイルを、前・後編でレビューしたい。この前編では、社内でデスクから会議室、休憩室でのアイディア出しまで、思いのほか移動する機会が多い「社内モバイル」の用途での使用感をレビューする。

拡張性が高く、デスクでは周辺機器を従えた多機能PCに早替わり

 モバイルノートPCといえば、持ち運ぶために拡張性も犠牲にしている印象が強かったが、SS RXは拡張性についても十分だと感じた。本体にUSBポートは3個あり、よくつながれているマウス、USBメモリーで2カ所USBポートを使っても、さらに1個接続できる計算だ。USBポートは左右に分散されているので、マウスは右側、USBメモリーは左側といった使い分けも可能。また、IEEE 1394ポートが付いてることもポイントだ。コンパクトなノートPCでは省略されることもあるが、ビデオカメラからの画像取り込みをはじめ、必要とされる場面も少なくない。

  • 拡張性が高く、会議でプロジェクターにつなげて作業するときもスムーズだ

  • ずらりと並ぶインターフェース類。反対側には有線LANとUSBがもう1ポートある

 本体右側には外部VGA端子も装備され、プロジェクターなどとの接続もすぐできる。自分の机に置いた液晶ディスプレイとのマルチモニターなんてことも簡単だ。筆者の環境もマルチモニターで使用しているが、計算した表やグラフをサブのモニターに表示して参考にしながら、メインのモニターでは資料をまとめていく……そんな設定で使っている。

 また、デスクに戻った際、周辺機器との接続をまとめて一気に行なうオプションも用意される。スリムポートリプリケーターは、外部ディスプレイ、LAN、USBなどの接続をまとめて行なえるもの。本体にはないDVIポートが使えたり、電源までまとめて接続できる優れものだ。オフィスに戻って「カチャ」っとリプリケーターに置けば、一瞬で多機能PCに早替わりもすぐできる。

  • 裏側にはポートリプリケーターのコネクターがある。接続時は自動で開く

  • 「スリムポートリプリケーター」をデスクに設置しておくと、外部ディスプレイとの接続も一瞬で行える

 マルチモニターとして使っていると、少なくとも電源、LAN、モニター、USB数本と、これが一瞬で脱着できるのだから、便利この上ない。周辺機器の買い足しにもちゅうちょがなくなった。

作業に集中できるゆとりサイズのキーボード

 スリムなサイズや軽さに目がいくSS RXだが、キーボードについては、決して小ささを感じることはなかった。キーピッチは19mmで、左右方向だけが長く、上下方向がつまるという不自然さもないため、この機種を使うための特別な“慣れ”を必要としないからだ。

 キー配置も自然で、コンパクトなノートPCではよく見られる、左端のキーの横方向の圧縮も最小限に抑えられている。特に“-”の左右幅の圧縮が少なめなところは日本語入力では重要。そのほかにもデスクトップPCと同じCTRLキー、半角/全角キー、ESCキーの配置は、この機種のための慣れを必要とせず、デスクトップPCと併用として使う場合でも、操作間違いが少なくなる。

 ノートPC独自についている「FN」キーも、CTRLキーより内側にあり、CTRLキーの操作感を犠牲にしていない。一部ユーザーしか恩恵はないかもしれないが、CTRL、ALT、SHIFTが左右にあることも便利で、ビジネス向けやセキュリティ重視の場面で多用するCTRL+ALT+DELのキーの3つ同時押しが、片手でできることもポイントが高い。

 実際、ノートPCのキー配置は限られたスペースの中に、多くのキーを詰め込むために配置は独特のものになりがちだが、SS RXはそれがない。ノートPCを選ぶ際には、そういった点にもぜひ注目したいところだ。

  • SS RXのキーボードは、並びに違和感がなく使いやすい

  • キーピッチは19mmと十分で、キー入力を速く行ってもミスは少なかった

  • 右手でもCTRL+ALT+DELを同時押しできて便利だ

 この前編では、おもに社内で使用する際の目線でSS RXをレビューしたが、やはりこの軽さと薄さで、メインマシンとしてこれだけの長時間駆動が可能なスペックには驚く。持ち歩けるビジネスノートPCとしては理想的だ。次回の後編では、モバイル用途での通信環境をメインにレビューしていきたい。

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