視聴は、AHSが用意した映像を、19型のPCモニタで確認する方法で行った。まずは、画面を半分に分けて、オプティマイザーの機能を入れたものと、外したものを確認してみる。
ヨーロッパの古い街並みを、横方向にパーンしていく映像を見た。この手の画は、必ずシャギーだらけで屋根の模様はまったく見えなくなってしまうのが常だが、オプティマイザーがオンの場合はかなり頑張っている。ゼロとは行かないが、オフに比べれば、普通に見る分には、気にならないほど映像のブレは解消されている。
次に、SF映画のDVDを視聴する。ひと目見ただけで「HDオプティマイザー」の効果が感じられる。明らかに奥行き感が加わるのだ。映画使われている小物まで、くっきりと見えてくる。宇宙空間の戦闘シーンでは、こんなところに宇宙艇があったのかといったことに気づく。
これまでも写ってはいたのだが、動画ボケで、ハッキリ見えないために、見過ごしてきた部分が明らかになるのだ。
19インチのPCモニタで違いが明白になるのだから、32インチ程度の大きさのテレビなら、もっと差が明白になるだろう。さらに、iPodを接続してビデオを確認した。こちらは、倍速機能をオフにしても意外にキレイなのに驚く。実は、アップスキャンの切り替えができないので、iPodの画像を、720pにアップしたものを見ているのだ。ただ情報量が少なすぎるせいか、それほど倍速駆動の恩恵を感じることはなかった。
その後、家のプロジェクター(720p)で100インチ画面でも確認してみた。デジタル放送のハイビジョン番組を、ダウンコンバートして見るという変則的な状態だが、一応の効果は見られる。
1コマ、1コマ倍速駆動で画面を作っているため、輪郭が強調されていて、被写体ブレは少ない。24コマの映画らしさは消えるが、HDオプティマイザーを通した映像の方が本来は自然な動きなのではないかと思われた。
ただ、やはり、白飛びを起こして、全体の階調感が乏しくなるなど、動画の解像感は上がるが、静止しているシーンでは、解像感は減少する。ハイビジョンはハイビジョンで見た方がよい気がした。
倍速機能、アップスキャンとかなりの効果は見られた。だが、いかんせん、アップスキャンしても720p。フルHDのテレビを見ている人にとっては、わざわざ導入する意味はあまりない。
ただ、もうすでに720p対応の薄型テレビを購入していて、最近の倍速機能を搭載したテレビを見て、悔しい思いをした人は「HDオプティマイザー」を導入するだけで、最新の高画質化回路を搭載したテレビに進化できる。
デジタル家電の進化が激しい時代には、テレビのように10年間も使う商品には、このような高画質補完機能をもったオプショナルな商品は極めてありがたい。今後は、フルHDにも対応した商品の登場が望まれる。
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