小さな接地面を実現している理由は、キーボードが折りたたみ式になっているからだ。ノートPCの場合、ディスプレイを折りたたんで持ち運べる形にするが、このボードPCは基本的にデスクの上に設置されるため、キーボード側をディスプレイに立てかけるようにして折りたたむ仕組みになっている。
キーボードはノートPCと同様、テンキーを省いたフルサイズのキーボードを備えている。キートップがわずかにせり出し、隙間のないようなデザインになっているため、爪のひっかかりも少ない。デスクトップでありながら浅いキータッチは好みが分かれるところだが、ノートPCに慣れているユーザーにとっては違和感のないモノだ。
キーボードから右手に目を移すと、タッチスライド式のマウスも、キーボードと同じボードの上に備えてある。ノートPCでは通常、キーボードのスペースキーの手前に配置されることが多いが、慣れてしまえば右手で操作をする限りは、キーボードでタイピング中に干渉することなくちょうどよい場所である。
またマウスを外付けしてもよいが、余計にスペースが必要ない点も、スマートなデスク環境を実現するのに一役買ってくれる。
さて、キーボードとマウスがまとめられたインターフェースのボードをディスプレイ側にぱたんと閉じると、前に述べた最小の設置面積になる。このコンパクトさは、デスク上での実際の作業では、非常にメリットのあることだ。
たとえば書類作成はPCで行い、それを紙で出力して校正やイラストのスケッチをする、といった作業パターンの場合、ノートPCを正面に持ってきて作業をしていたら、ノートPCをどかすか、閉じるかしてその上に紙を広げて作業をすることになる。しかしVAIO type L 15.4型ワイドの場合、キーボードをたたむだけでその作業スペースが生まれるのだ。
キーボードを閉じると手元にスペースが生まれると同時に、隠れていない画面の上半分で動作する「ハーフスキンモード」になる。普段のWindowsの画面は影を潜め、かわりに時計や音楽再生のタイトル表示が、アンビエントなアニメーションを背景にして表示されるのだ。音楽再生は透明フレームの右側にある「クリアタッチボタン」で操作できる。VAIOがジュークボックスのようになる瞬間である。
PCを使っていないときもいつも通りのPC画面が出ていると、新着メールが気になったり、ウェブサイトのニュースにアクセスするなど、ついついしてしまうものだ。しかし完全にPCではない画面になり、キーボードとマウスが隠されることで、PCを使わない作業により集中できるようになる。
PCとして使わない時間を演出するハーフスキンモードは、ビジネスの現場に目を移すと、効率的なスペースの使い方と、集中力を高めることもできそうだ。ハーフミラーモードの際に音楽再生する「SoundFLOW」は、気分や時間帯に合わせて自動的に選曲してくれる技術で、仕事の雰囲気を作ってくれるし、タイマー再生などを組み合わせて使うと、ライフハック的な使い勝手が見えてくる。
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