キータッチをカスタマイズ!メンブレンキーボードの最高峰--富士通コンポーネント「Libertouch」 - (page 2)

富士通コンポーネント
FKB8540-051/W
内容:PCと付き合う上で、必ず触れなくてはならないのが、キーボードである。そのキーボードが扱いやすければ、それだけPCの操作も快適になる。だが、意外なことにキーボードをあまり気にしない人も多いのである。今回紹介するLibertouchは、PCを使いこなしている人に大きくアピールするのだが、ぜひキーボードを気にしない人や、PC初心者にも知って欲しい製品なのだ。

キー荷重を3段階でカスタマイズ!

 Libertouchのカスタマイズ機能を理解するには、まずメンブレンキーボードの構造を知っておこう。「メンブレン=membrane」は、「膜」というような意味の単語で、Libertouchはメンブレンをキースイッチに使っているため、メンブレンキーボードと呼ばれる。メンブレンは薄い膜状のスイッチとして、キーの下に入っており、上から押されることでスイッチが入る。

 一方、メカニカルキースイッチキーボードでは、キーの1つ1つに「メカニカル(機械的)なスイッチ」が入っている。シンプルに考えれば大量にあるキーのスイッチを、1枚の膜で生産できればコスト的に有利だ。だが、これはあくまで「キーが押された」ことを感知するスイッチの話。キーボードの全体的に構造、キーを支える構造などに凝れば、自ずと生産コストはアップする。

 Libertouchの場合、メンブレンスイッチの上にある、キーを支える構造はラバードームと金属製のスプリングになっている。ラバードームというのは、ゴムのような材質をドーム状にしたもので、上から指で押すと簡単に潰れるが、離すと元に戻る。これによってキーが支えられ、押され、元に戻るのだ。安価なメンブレンキーボードの場合、ラバードームのみという場合も多く、ゴムを押しつぶすキータッチが、あまり好かれていないというのも事実だ。

  • これはLibertouchのキートップを抜くための工具である。似たような工具は、PCショップで市販されている

  • 真上から差し込み、真上に引き抜くのがコツ

  • キートップを取り付ける際は、外した部分に真上から載せて押し込む

 しかし、Libertouchの場合はラバードームだけでなく、スプリングも組み合わせてある。この組み合わせは富士通キーボードの伝統的なもので、Libertouchもこれにより、良好なキータッチを実現している。ちなみにLibertouchのキーストロークは3.8ミリと、標準的な深さだ。キータッチは非常になめかで軽快なのだが、ゴムを潰すような違和感はまったく感じない。キーが底をつく感触は確実なものだが、固い印象はなく、むしろ柔らかいタッチである。

  • 交換時の破損、紛失に配慮してか、予備のスプリングも5本付属している。このスプリングもカスタマイズできると、また面白いと思うのだが……

 では、Libertouchはどの部分をカスタマイズできるのか? 実はキーボードにとっての最重要部分、キーを押し込んでスイッチが入るまでの力、すなわちキー荷重に関する部分をカスタマイズできるのである。というのもLibertouchには、硬さの異なる2種類のラバードームが付属しており、必要に応じて交換・使用できるのだ。

 Libertouchに採用されている標準ラバードームは、キー荷重が約45gとなっている。これは一般的なキーボードと同等のものだが、さらにLibertouchにはキー荷重が約35g、約55gのラバードームがそれぞれ15個ずつ付属している。15個限定ではあるが、キー荷重を軽くも、重くもできる。それがLibertouchのカスタマイズ機能なのだ。

 もちろんLibertouchにはシンプルで使いやすい、キートップの引き抜き工具が付属している。また、Libertouchはラバードームだけでなくスプリングも内蔵しているため、痛めたり紛失することに配慮して、その予備が5本付属している。いろいろなキー荷重の配置を試すため、キートップの脱着を繰り返したが、実に簡単な作業だった。これなら初めてこうした作業をする人であっても、トラブルは心配ないだろう。

  • 引き抜いたキートップに、ラバードームが付属した状態。中央に金属製のスプリングが見えている

  • キートップを引き抜かれた方は、このようになっている。筒の四角い穴の奥にメンブレンスイッチがある

  • ラバードームはこのような状態で収まっており、キートップを押し込む際の抵抗、すなわち荷重を生じさせる

  • ちなみにこれはメカニカルキースイッチ。このスイッチが、キーそれぞれに用意されているのがメカニカルキースイッチキーボードである

  • Libertouchに付属する交換用のラバードーム。白い方が荷重約55gの、やや固いラバードーム、赤い方が荷重約35gの柔らかいラバードーム。いずれも15個ずつ、付属している

  • 中央の青いラバードームが、荷重約45gの標準タイプ。3段階にカスタマイズできる

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