ではSoloの測定結果である。Solo背面に取り付けられた空調用電動ファンは、もっとも静かな「L(1,200rpm)」に設定、Windows Vistaがアイドル状態(起動はしているが何もしていない状態)で基本的な騒音値を測定した。もちろん電源オフ、何もしていない状況での騒音値は40.1dBだ。結果、Soloの前面部分と側面部分(向かって左側面)では、42.3dBという結果が得られた。
もっとも騒音の集中する場所、空調用の電動ファンと電源ユニットのある背面部分で測定すると、最大レベルで46.7dB、平均レベルで44.8dBという結果が得られた。果たしてこの結果は、Soloが静音ケースだということの根拠となるのか? この結論は後述する。
このほか気になる状況で、いくつか騒音値を測定してみた。まず光学ドライブがメディアを読んでいる最中の騒音だが、最大で56.8dB、平均55.0dB(ドライブ正面で測定)となった。高速な光学ドライブにありがちなのだが、光学ドライブはかなり騒音源であることがわかる。
また、Soloの特長の1つである、背面に設けられた空調用電動ファンの回転数を変更するとどうなるか? もっとも低速回転の「L(1,200rpm)」では、前面で42.3dB、背面で44.8dBとなっている。これが「M(1,600rpm)」になると前面で44.5dB、背面で55.6dBとなる。「H(2,000rpm)」に設定した場合は前面で47.8dB、背面で57.0dBという結果が得られた。
やはり空調用電動ファンは、大きな騒音源となっているようだ。この電動ファンの回転数をコントロールすることで、Soloは静音性と内部冷却性能の両立を図っている訳だ。ちなみにテストマシンのスペックは、スタンダードをある程度超えるものだが、空調用電動ファンは「L」ポジションでまったく問題ない。内部の温度を見ても、よほどのハイペックか気温の高いところでもない限り、「L」を標準と考えていいだろう。
果たしてSoloは静音ケースなのか? この結論を得るためには、比較対象が必要だろう。そこで比較的低価格な、スタンダードクラスの本体ケースを1台用意し、テストマシンのパーツを移植して騒音値を計測してみた(V-TECH CZ001+PD/500W24P、500W電源ユニット標準搭載、リア/フロントに80mm角伝導ファンを標準搭載)。
結果、比較対象の本体ケースでは前面部分で46.7dB、側面部分(向かって左側面)で48.7dB、そして背面部分では57.0dBという結果が得られた。同じパーツを移植し、動作させたにもかかわらず本体ケース、そして電源ユニットの違いで騒音レベルにこれだけの差が生じる。静かなマシンを自作したいというなら、やはりベースとなる本体ケースも、しっかりした静音タイプを選んだ方がいいということだ。
そんな選択肢として、Soloは絶好のターゲットと言える。もちろんコンパクトで充分な拡張性を持つ本体ケースが欲しいというニーズにも、Soloなら十二分に対応してくれるだろう。
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