3DCGキャラ作りの強い味方--Poser 7なら髪が、肌が、表情がリアルに描ける - (page 3)

e-frontier
内容:肌や髪の毛のやわらかな質感、衣服の素材感、骨格を基に描き出される躍動感のある動きなど、3DCGキャラクターは作り込むほどにそしてテクニックを磨くほどに、よりリアルな出来映えになる。その作り込みの部分を手助けしてくれるのが、このPoserだ。キャラクターモデル作成ソフトならではの、細やかな設定と行き届いた設計で、3DCGキャラクターに新たな息吹が加えられる。

各種3DCGソフトの連携も簡単、パーツを共通化できる

 Poserは自由にポーズがつけられるように、フィギュアにはあらかじめ「ボーン」という骨組みが仕込まれている。顔の造作や人種的特徴、表情はモーフィング(変形)によって標準のモデルをアレンジすることで表現。モデルには多数の「モーフィングパラメータ」が埋込まれている。

 Poserは標準のモデルに衣服や髪の毛、プロップ(小道具)を付けて、キャラクターを表現する仕組みなので、Poser単体での純モデリング機能は持たない。Poser内にオリジナルの小道具などを持ち込みたいときは、他の3DCGソフトとの連携が必要だ。

 他のモデリングソフトで制作したモデルを、「Alias Wavefront ObJect」形式や「LightWave」形式のフォーマットで読み込んでボーンを埋め込むことにより、ユーザー独自のフィギュアや小道具を作ることも可能になる。総合3DCGソフトである「3ds Max」や「LightWave」などとはプラグインを経て連携することができる。

 「Shade」、「Carrara」、「Vue」のように標準でPoserと連携できる3DCGソフトもある。特にShade 9にはPoserFusion 2という機能があり、ファイルの入出力などでかなりの親和性がある。同じ販売元で連携を意識された関係だけに、今後のさらなる協調も期待できるだろう。

 Poserはボーンとモデルが存在することで、標準のモデルを原型にモーフィングさせて容易に別キャラクターモデルを生成することができる。ポーズや表情、衣服、手といった部分パーツをユーザー間で共通化することもできる。

 このようなコンパクトな「差分」データを流通させることができるのもPoserの特徴だ。その特性を生かしたオンラインの「コンテンツ」ルームから多様なコンテンツを購入できるのも便利で楽しい。

  • 「ヘアー」ルーム。頭髪や毛に関する設定をおこなう。ヘアサロンというより、カツラをカスタムする工場のような多機能ぶりだ

  • Poser 7のオリジナルフィギュア「シドニー」。シドニーの基本体に既存のヘアー、衣服、ポーズ、表情を読み込み、レンダリング。すべてPoser内の既製データだが、大胆で生き生きとしたキャラクターが簡単に生成できる

  • 「コンテンツ」ルームはインターネットでアクセスするコンテンツ販売サイト。各種アイテムやフィギュアなどを購入できる。購入すると「ライブラリ」にインストールされる。値段はまちまちだが、無料のコンテンツやアイテムも存在する

3DCGの完成度をワンランクアップさせる創作ツール

 3DCGソフトを使って、完成度の高い人物やキャラクターを作成することは容易ではないが、Poserはそれを可能にする。ただし、Poser 独特の操作法やインターフェイスに慣れ、Poser 7の満載な機能 と内容をきちんと知ってこそ、その真価を発揮できる。

 Poser 7は別のソフトと連携させ、3DCG制作の幅を広げるツールとして使うこともできるし、Poser単体で創作フィギュアの世界をバーチャルで堪能することも十分楽しい使い方だろう。

  • 「サッカー・キック」というモーションキャプチャデータ(現実の動作を測定し、データ化したもの)をフィギュア「サイモン」に設定。加えてモーションブラー(ぶれ)効果を設定してみた。アニメーションの中の1コマ

  • フィギュア「サイモン」をベースに、綱渡りのようなポーズや表情をデザインし、レンダリングしてみた。Poser 7は繊細な表現力を持っていることを実感

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]