[レビュー](後編)待ち焦がれた相棒は、堂々たるフラッグシップモデルだった--オリンパス「E-3」ロングタームレビュー - (page 5)

礒村 浩一 (Isopy)2008年05月29日 00時12分
オリンパス
内容:オリンパスからフラッグシップ機として登場した「E-3」。多くのユーザーに待ち望まれた「E-1後継機」としての資質と実力を、発売当初より第一線で使用してきた実感にテスト撮影を交えて本音でレポートする。
>>前編はこちらから

撮影フィールドを拡げる、タフなボディと強力なサポート機能

 E-3にはE-510で初めて搭載されたボディ内手ぶれ補正機構も搭載されている。これは手ぶれによる画像のぶれを、ボディ内の撮像素子をユニットごと動かして相殺してしまう機構だ。E-510に搭載されたボディ内手ぶれ補正機構はオリンパス独自の超音波モーターにより制御を行うもので、シャッター速度にして最大4段分の効果を発揮するものであった。この機構を更なる高性能化させたものがE-3に搭載されているという。

 その補正効果は実にシャッター速度にして最大5段分の効果を発揮するというものだ。実際に「ZUIKO DIGITAL ED50-200mm F2.8-3.5」をE-3に装着して、200mm端でシャッター速度を変えながらテスト撮影を行ったのだが、シャッター速度5段分とはいかないまでも1/30s〜1/15s程度までなら手ぶれを補正してくれるようだ。

 もっともいろいろな条件によってぶれを補正できるシャッター速度は変わってくるだろうし、より広角レンズであれば限界シャッター速度も遅くできると思われる。いずれにしてもE-3ボディ内に手ぶれ補正機構を組み込んでくれたおかげで、使用するレンズを選ばずに手ぶれ補正効果を得ることができるのはとてもありがたい。

 単なる低速度におけるぶれ補正だけでなく、不安定な足場など、しっかりとフォールドすることのできない撮影状況においてもぶれを抑制してくれるのだ。これらは自然の中での撮影や、いかなる状況においても失敗の許されないプロの現場での撮影においても非常に心強い機能だといえるだろう。

  • E-3にZUIKO DIGITAL ED50-200mm F2.8-3.5を装着して、200mm端でシャッター速度を変えながら手持ちでテスト撮影。手ぶれ補正はIS1モード。1/30秒までは問題なく静止しており、1/15〜1/8秒も条件さえよければぶれずに撮影できそうだ

  • 手ぶれ補正(IS)には縦ぶれ/横ぶれを補正する通常使用の[ IS1]と、縦ぶれだけを補正して流し撮りなどに有効な[IS2]の2モードがある。E-3をファームウェアVer.1.1以降にすると、フォーサーズレンズ以外の交換レンズを装着使用した場合でも、直接焦点距離を入力して手ぶれ補正が機能するようになった。旧レンズファンには嬉しい機能拡充だ

  • E-3に「シグマ30mm F1.4 EX DC HSM」を装着。開放F値1.4の柔らかいボケ味が魅力的なレンズ。フォーサーズレンズにはオリンパス純正のレンズ以外にもシグマやパナソニックからも個性的なレンズが発売されている。純正にはない魅力を楽しめるのもフォーサーズの楽しみ。もちろん手ぶれ効果も使用できる

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