Eシステムの大きな特徴として、早い時期から搭載されてきたライブビュー機構が挙げられる。2007年以降発売のデジタル一眼の流行ともなったライブビューだが、Eシステムでは2006年4月に発売した「E-330」で世界初のフルタイムライブビューを実現している。以後発売された「E-410」「E-510」にも搭載されており、「E-3」にも当然のように搭載されている。このライブビューという撮影法だが、「E-330」発売当初は懐疑的だったことがある。はたして一眼レフにライブビューは必要なのだろうかと思っていたのだ。
しかし、実際に「E-330」で撮影を進めるうちに、その快適さに目覚めてしまった。特に三脚に据え付けての撮影では、あたかも4x5版ビューカメラを操作しているかのような錯覚を覚えてしまった。それは一眼レフの軽快な操作と大判カメラと向かい合う心構えの、いいところ取りとも言える。以来、ライブビュー撮影は欠かせない撮影方法となったのだ。さらにE-3では液晶モニターがフリーアングルになったことも非常に評価できる。
液晶モニターを自在に動かせることで、ハイアングルやローアングルなど、いままででは難しかったポジションでの撮影も簡単にできるようになった。これによりライブビュー撮影の活躍する場は更に広がったと言えるだろう。
E-3に搭載されたライブビュー機構は、E-330に搭載されていた[Bモード]にあたるものだ。背面液晶の下部にある「ライブビューボタン」を押すことでライブビューモードに切り替わる。ミラーボックス内のミラーが上がり、シャッターが開放されると撮像素子にレンズを通った光が届き結像する。それをリアルタイムに液晶モニターに表示させる仕組みだ。当然、ライブビューモード時にはミラーが上がり閉ざされるのでファインダーは何も見えなくなる。
なお、ライブビューモード時はアイピースシャッターを閉じて接眼部からの余分な光をカットするようにと液晶モニターに表示されたアラートに促される。ライブビュー撮影においてAFを効かせるには、いったんミラーを下ろしてAFセンサーに光を届ける必要がある。「AEL/AFLボタン」を押してAFを作動させるかシャッターボタンを全押ししてAF作動と同時に撮影を行う。この際、ミラーがパタパタと上下するのだがいたしかたない。
それでもE-510のライブビューよりは速い動作となっているので、実際の撮影ではさほど気になるものではない。もっとも[Aモード]と呼ばれるライブビュー専用AFユニットを搭載した方式を採用してくれれば、もっと快適なライブビュー撮影が可能となるのだろうが、カメラサイズやコストの面から[Bモード]のみの採用となったのであろう。ただ先日発売された「E-420」ではライブビューモードでのコントラストAFが可能となっている。
対応レンズに限りがあるのだが、非対応レンズでもハイブリットAFと呼ばれる疑似コントラストAFが使用可能となっているので、E-3でも可能なのであればファームアップなどで対応していただきたいところだ。尚、マニュアルフォーカスに切り替えて画面を見ながらのピント合わせも可能だ。その際には任意の点を拡大表示して精密にピント合わせを行うことができる。
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