このようにハードディスクムービーは便利であるが、最大の課題は”メディアが交換できない”点にあった。このため、PCにデータを移してDVDなどに最終保存する必要がある。つまり利用にPCが不可欠だったのである。本機は高性能なUSB端子を備え、PCへの高速転送が可能だが、ハードディスクムービーの普及とともにPCが苦手なユーザー層もサポートする必要が出てきた。
こうした課題を解消するために用意されたオプションが、別売のDVDライター「CU-VD10」である。本ライターはDVD-R/-RW記録ドライブでUSB端子を備えている。PCと接続して一般的なDVDドライブとして使えるほか、Everioと直接USB接続すると、PCなしでDVD-R/-RWへの動画記録(DVDビデオ作成)ができてしまう。このために本機を含む新EverioシリーズはUSBホスト機能を備え、カメラ単体でPCと同じUSB機能を実現しているのである。
DVDライターへの記録はとても簡単で、本機をDVDライターとUSB接続して、カメラのGUIで「DVD作成」を選ぶだけ。こんなに手軽で良いの? と思えるほど、いとも簡単にDVDビデオが作れてしまうのである。できあがったディスクはDVDプレイヤーなどで再生可能だ。DVDライターの記録は動画のみで静止画の保存には対応していないが、DVDタイトルメニューも自動オーサリングしてくれるという親切な設計だ。
撮影データは、日付別にタイトル分けされ、撮影シーンごとにチャプター分けされる。データが4.2Gバイトを超えると別ディスクに記録されるしくみだ。記録時間は約30分と比較的長いが、PCレスで使える手軽さが大きな魅力といえるだろう。実際に、Everioを買った5人に1人がDVDライターも購入している、という調査結果からも本ライターの便利さが伺える。
本機+DVDライターのフレンドリーさから、ハードディスクムービーが普及機を向かえたことが実感できる。機能の完成度の高さには、ハードディスクムービーに賭けるビクターの意気込みが感じられる。新しモノ好きな人だけでなく、従来のDVカメラユーザーにも、買い換え機として勧められるムービーカメラだ。
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