小型軽量、手のひらサイズのハイビジョン ソニー「HDR-HC3」 - (page 4)

ソニー
HDR-HC3
内容:ソニー「HDR-HC3」は、手軽にハイビジョン撮影ができて好評だった「HDR-HC1」の後継機だ。大幅に小型・軽量化され、使い勝手も向上。搭載された撮像素子は、新開発の「クリアビッドCMOSセンサー」。HC1が苦手だった暗いシーンでの描写が大きく改善されている。

同じ撮像素子のDVDカメラと比較してみる

 いまさら言うまでもないが、HC3で撮影したハイビジョン映像はキレイだ。キレイなのだ。どれだけキレイなのかは、店頭に行けば実機が置いてあり確認できる。今回は、撮像素子に同じ「クリアビッドCMOSセンサー」を使っているDVDカメラ、DCR-DVD505と比較してみたいと思う。

  • 「クリアビッドCMOSセンサー」搭載のDVDカメラ。3.5型の大画面液晶モニターとハンディカムの使いやすさで人気の製品。本体内蔵マイクで臨場感あふれる5.1chサラウンド音声も記録できる。

  • DVDとミニDVテープというメディアの違いではなく、スタンダード画質とハイビジョン画質の違いをチェックしたい。ちなみに、どちらもMPEG-2形式で記録する。

  • 趣旨とは外れるが、一応カメラの比較もしてみる。一見して分かるようにDVD505の方が大きく、そして重たい。液晶モニターは、HC3が2.7型でDVD505は3.5型。

 最初に断っておくが、DVD505の映像が汚いというわけではない。DVDカメラの中では、かなりキレイなのだ。それを前提として、いよいよチェックの開始。今回の実験は、2台のカメラで同時に撮影し、それぞれハイビジョンテレビに接続して画質をチェックする。使用したテレビは、やはりソニーのファインピッチハイビジョンテレビ(KD-36HD800)だ。

 まずDVD505を、カメラ付属のAVケーブルで接続。そして再生してみる。うん、キレイだ。春のにおいとともに、サクラが風に吹かれている。次に、HC3をカメラ付属の特殊D端子コンポーネントビデオケーブルで接続して再生。おおっ! なんと、美しいのか。サクラの花びらの微妙な色合いがちゃんと表現されている。まさしく桜色なのだ。DVD505では、サクラはほとんど白だった。HC3は、色ノリも濃厚。もちろん、花びらの細かいディテールも判別可能だ。DVD505では見えなかった細い枝も、HC3ならちゃんと見えるではないか。

  • DCR-DVD505
    それぞれの映像を映したテレビを撮影してみた。DVD505はコントラストが高く色ノリも悪い。

  • HDR-HC3
    その点、HC3は陰影がなだらかな階調を持ち、色もしっかりしている。もちろん、細かいディテールも判別可能。

  • DCR-DVD505
    部分的に拡大してみた。まったく同条件で撮影したものだが、その解像度の差は歴然。

  • HDR-HC3
    大画面テレビで見るなら、従来のスタンダード画質ではなくハイビジョンしかないでしょう!っていう気持ちになります。

  • DCR-DVD505
    参考に、キャプチャの比較。DVD505のDVDメディアをPCで読み込み、DVD再生ソフトでキャプチャしたものと、HC3の動画再生からの切り出し。

  • HDR-HC3
    テレビを撮影するより色ノリが良く、ちゃんと比較できるかな。これだけ解像度(画像のサイズ)が違うと、さすがハイビジョンと、妙に納得させられてしまう。

 今回、規格の違う2台のカメラで比較して、いかにハイビジョンがキレイなのかを実感させられた。冒頭で説明したように、大型のハイビジョン対応テレビの普及とともに、きっとHC3も売れていくのだろう。なぜなら、一度この画質を見てしまったら、スタンダード画質のビデオカメラなんて、ありえないと思えてくるからだ。もちろん、ハイビジョンテレビではなくスタンダード画質の従来のテレビでも、その画質の違いはハッキリと分かる。

 いまDVカメラを買い換えようと考えているなら、迷わずHC3にするべきだ。DVモードの録再生も対応しているので、今までの資産をムダにすることもない。そして、来るべき高画質高精細のハイビジョンの世界へ、すぐにでも飛び込んでいけるのだ。

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