「DMC-FZ7」にて新たに与えられたもう一つの能力。それは最高ISO感度1600まで増感可能な高感度撮影能力である。前モデル「DMC-FZ5」においてはISO感度400が最高感度であった。通常のシーンであればISO400もあれば十分撮影は可能である。しかし室内のストロボ無しでの撮影などとなると極端にシャッター速度が遅くなってしまう。したがって被写体が動くことによって起きる被写体ブレや手ブレ補正では補いきれない手ブレなどを撮影感度を上げることで抑えようというものだ。ISO感度1600となるとISO感度400と比べ、シャッター速度にして2段分(例:1/30s→1/125s)速いシャッターを切ることができるのだ。
そこで私の実際の撮影現場でもある、室内でのライヴステージにて撮影を行った。ステージ上では被写体の明暗さが激しく動きもまた激しい。カメラに対して高いレベルの能力を要求する被写体である。
結果、「DMC-FZ7」は厳しい条件下での撮影において十分に応えてくれた。暗い被写体ながら激しい動きにもしっかりとAFが追随し、レリーズのタイムラグも少なく的確にシャッターを切ることができた。EVF(電子ファインダー)においても被写体の状況をしっかりと確認できる。手持ちでの望遠撮影だったが手ブレ補正のおかげでブレも少なくて済んだ。カメラとしての性能はとても高いものだと言えるだろう。だが、肝心のISO感度1600で撮影された画像はかなりノイズのきつい仕上がりとなっている。解像感も良くない。正直、限界ギリギリの状態であろう。しかし、この厳しい条件下での撮影ということを考えるならば「写すことができる」というアドバンテージは十分にこのカメラの可能性を広げていると言えるだろう。
なお、ISO感度800及び1600での撮影は、シーンモード内の高感度撮影モードを選択することで可能となる。特殊な撮影モードであるとの考えからの選択方法であろうが、通常撮影のモードからも高感度撮影を選ぶことができた方がよいと私は思う。
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