HD DVDレコーダーが本格始動--東芝「VARDIA RD-A600」 - (page 3)

東芝
内容:デジタルレコーダーブランドの先駆けとして多くの機能を生み出してきた東芝から発売されたHD DVDレコーダー「RD-A600」。長年培ってきたレコーダーとしての高性能さはそのままに、HD DVDという次世代ディスクを採用して現行最強・最新レコーダーの使い勝手とは?

独自のテーマ検索で、番組検索の精度がアップ

 このほか「おすすめサービス」のネット情報がポップアップ表示される「ぷちまど」機能や、テレビ欄スタイルも選べるEPG、ウイザード形式の簡単ダビングなど、多くの部分に親切機能が採用されている。

 「番組ナビ」の番組キーワード検索では、人名検索のほか「グルメ」「スポーツ」などのテーマが選べるようになった。各テーマのキーワードは番組情報から自動的に抽出される。このテーマ検索では、「天気予報」「新番組」といったありがちなキーワードは拾わずに、例えば「エンタメ」だと「声優」「脚本」「原作」などのスタッフ名、旅だと変わった地名というように、未知の変わった言葉を含めるようにプログラムされている。

 「この言葉は何?」という興味で検索したら意外に面白そうな番組を見つけた、というように自分の発想にない番組と出合える仕組みだ。

 このように表層は簡単だが、奥に入ると東芝レコーダー本来の凝った録画・編集機能も健在だ。「番組ナビ」で確実に検索&予約し、ベテランなら、見るナビ機能も兼ね備えた「編集ナビ」を中心に使いこなせる。フレーム精度の高度な編集や、プレイリストを含むダビングが可能だ。

 前面のUSB端子にPC用USBキーボードをつなげば、文字入力だけでなく、ほとんどのGUIを操作できる点もPC系のベテランユーザーに重宝するだろう。ほぼすべてのキーに機能が割り振られているため、使い始めは難しく思えるが、配置を覚えれば、PC感覚で操作が可能だ。有線なので操作信号の取りこぼしが無く、確実に操作できる点も快適だ。

  • DEPGはテレビ欄的で親しみやすい縦表示がデフォルトで、W録予約が可能だ。4ch、6ch、8chに拡大縮小できる

  • 東芝レコーダー伝統の横表示DEPGにも切り替えられる。DEPGのスクロールが早くなり快適に操作できる

  • 本機の前面USB端子にPC用のUSBキーボードを接続して文字入力やGUI操作が可能だ

  • 「番組検索」にテーマ検索がついた。ジャンルのキーワードはEPG情報から自動的に抽出される。「カルチャー」ジャンルで「フランスサラダ」というキーワードを発見

  • 検索してみるとフランスの極上サラダ料理の番組だった。おいしそうなので番組を録画予約した。このように新しい番組と出合うこともできる

過去の録画資産を本機にi.LINKムーブ

 本機は「RD間i.LINKダビングHD」機能を採用し、従来のVARDIAとRDシリーズから本機へi.LINKムーブが可能だ。指定されたRDモデル以外は非対応とされているが、手順さえ合えば対応機以外でもi.LINKムーブ可能なケースもあるだろう。メーカー非保証になるが、アイ・オーデータ機器の「Rec-POT HVR-HD400R」からのi.LINKムーブが確認できた。

 なお、本機のi.LINK端子は、DVカメラのムービー取り込みにも対応するが、HDVには非対応となっている。

 さらに、従来機と同じく「スカパー!連動」機能を搭載するほか、イーサネット経由による「ネットdeダビング」も可能だ。「ネットdeダビング」機能については、ダビング速度の高速化を図るアップデートが行われる予定だ。また、DLNA(DTCP-IP)対応の「ネットdeサーバーHD」を採用し、本機でTS録画したデジタル放送番組を家庭内ネットに配信し、同社の液晶テレビ「REGZA Z2000シリーズ」で視聴できる。

 HD DVDビデオの再生では、サウンドはRD-A1ほどの厚みとレンジ感は感じられないが、映像は、HDMIの1080p出力に対応し、MPEG-4 AVCやVC-1映像の実力を実感できる階調性とディティール感に溢れたシーンを堪能できた。

 本機はRD-A1と同じアンカーベイテクノロジーズ社製のスケーラーLSIを採用しているため、DVDのアップコンバート映像も解像感が高く安定している。RDシリーズはLAN接続率が高いと思われるので、HD DVDビデオのアドバンス機能(ネットなどを利用した対話機能)の利用率も高くなるだろう。

 というように、本機の機能ではHD DVD対応もポイントだが、それ以上に”最新性能のRD”としての完成度の高さが一番の魅力といえるだろう。

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