薄型の音楽プレーヤーと聞けば、どうしても「iPod nano」と比べたくなる。まず本体の厚みはiPod nanoが6.5mmなのに対して、NW-A800は9.1mmなので、NW-A800の方が厚い。ただし9.1mmはスペック上の最厚部分なので、ホールドスイッチの部分まで計測されている。実際は8.3mmなので、iPod nanoと比べても大差ない。重量はiPod nanoの40gに対してNW-A800は53gなので、少々重たい。
音楽再生時間はiPod nanoが最長約24時間なのに比べ、NW-A800は音楽で約30時間、動画で約8時間。どちらもUSB経由での充電時間は3時間だ。サイズや重量は甲乙つけがたいが、NW-A800は写真再生に加え動画再生で差をつけた結果になっている。
では操作性を見てみよう。操作の基本となる「ホームメニュー」はアイコンを使ったグラフィカルなユーザーインターフェースを採用。十字キーの操作と合わせて直感的に扱える。
従来のソニー製オーディオプレーヤーはどちらかと言えばデザインに重きを置いており、文字表示の見やすさは二の次という感があった。例えるなら感覚で操作する世代には受け入れられるだろうが、文字を見て判断する世代には取っつきにくいインターフェースだったと言える。
しかし今回のNW-A800シリーズは、メニューを選択すれば日本語で「ミュージックライブラリ」「ビデオライブラリ」と見やすい日本語で表示する。これだとすべての世代で直感的に操作できるだろう。
目玉機能の動画再生をチェックしてみよう。テストに使ったのは工場出荷時に記録されている、映画「スパイダーマン3」の予告編だ。画面表示は設定によりタテとヨコに切り替えられる。
2型の液晶だとタテ表示での動画再生は見づらいので、ヨコ表示が基本だと感じた。横表示への切り替えはオプションメニューで行うが、ボタン類の向きによって好きな方向で表示できる。右利き、左利きを問わずに再生できるので便利な機能だ。
2型の液晶はもう少し明るさが欲しいところだが、発色が良く解像度も十分なので見やすい。激しい動きでも残像は感じられなかった。
動画の再生中は十字キーの左右ボタンを押すことで早送りと早戻しが可能。1回で10倍速、2回で30倍速、3回で100倍速での見飛ばしができる。
贅沢を言わせていただくなら、携帯電話ですら3型に手が届く2.8型の製品もあり、2型の液晶画面で動画を楽しむにはいささか小さいと感じた。
その分、音声の再生がクリアで迫力があり、画面の小ささを音が補っている。映画などを長時間再生するよりもニュースやビデオクリップなど、短めの動画をちょこっと見るのに適しているようだ。
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