ノイキャンヘッドフォンは進化する--ソニー「MDR-NC60」 - (page 3)

直枝優樹(D☆FUNK)2007年04月02日 19時40分
ソニー
内容:ヘッドフォン市場で現在一番の注目ジャンルが、周囲の騒音を低減するノイズキャンセルタイプだ。通勤や通学時など、騒音を感じる場所でも、静かな部屋で音楽を聴くように使えることから、今やヘッドフォンのスタンダードモデルとなりつつある。電車の中でも音量を上げずに楽しめるので、周囲に迷惑をかけることもない。今回はワイヤレスタイプ、サラウンドタイプなど、様々なモデルをリリースする、人気のヘッドフォンブランド、ソニー「MDR-NC60」を検証する。

音像のしっかりとした聴きやすい音質再現

  • 航空機用のアダプターが付属。飛行機での出張が多い方にも便利だ

 音質は音楽のおいしい部分をうまく聴かせる能力がある。女性ボーカルなどのポップス系は、ボーカルがとてもきれいに聴こえる。非常に聴きやすい音で、音の輪郭もくっきりと描く。繊細な表現というよりは、2Bの鉛筆で書いたような、しっかりとした音像が浮かび上がるのだ。

 ギターやドラム、ベースラインなどそれぞれの楽器が際立って聴こえてくる。音像が厚いからといって、決して雑な音ではない。音の余韻もしっかりと表現されていて、曲の持つ雰囲気をちゃんと伝えてくれる。低音もドラムやベースが重なってしまうこともなく、それぞれの楽器がしっかりと表現されている。

 ただ、クリアさという面では、全体的にベールを1枚かけたような印象がある。ボーカルの息づかいなど、細かい描写を感じることができなかった。広がりのある音ではないので、ホールやスタジオの雰囲気を出すタイプではない。

ノイキャン機能を重視して選ぶならベストチョイス

  • オーディオ機器にも接続可能な、ヘッドフォンアダプターが付属する

 価格は約2万4675円と、ヘッドフォンとしてはやや高め。だが、騒音を低減させる能力は非常に高く、これまで取り上げたノイズキャンセルヘッドフォンの中でも、最上級クラスの実力がある。細部までをばっちりと聞かせるモニタータイプではないが、音楽の気持ち良いところをキレイに際立たせてくれるので、騒音を感じる場所でも、音楽を心地よく聴きたい人にオススメだ。

 本体も非常に軽く、長時間の使用も疲れない造りになっている。通勤、通学用のヘッドフォンとしては最適な1台と言えるだろう。

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