新機能としては、ネットを使った情報提供「おすすめサービス」画面に静止画グラフィックスが表示可能になった。以前のおすすめサービスはテキストのみで、メーリングリストのような感じだったが、静止画対応でWEBブラウザ感覚の情報サービスが受けられるようになった。
再生機能では、東芝機では初めて、録画DVDのD3/D4アップコンバート出力に対応している。市販の映画などDVDビデオの出力はD2までに制限されるが、自分で録画したDVDならデジタル放送を含めてD3/D4で出力が可能になった。このため、HDMI端子を持たないD端子のみのテレビでも、ハイビジョンに迫る高解像度で録画DVDが楽しめる。アップコンバート性能は確かで、動きの少ない映像なら、ハイビジョンに迫るきめの細かさで視聴できた。
RDデジタル機のハード&ソフトは、去年末の「RD-X6」で大きくスクラップ&ビルドされていて、本機は、それらを継承したマイナーチェンジモデルといえる。また、映像&音声回路はRD-X6のほうが贅沢で、デジタルW録と最上級のAV回路のどちらを選ぶか? も悩ましいところだ。
東芝のレコーダーには、一見すると意味不明に思える機能項目が多い。このため、マニュアルレスですぐに使いこなせるとは言いにくい。しかし、機能の用途と使い方を理解できれば「なるほど、便利!」と目からウロコ状態で納得できるのである。
例えば「シリーズ予約」機能は「世界遺産」や「BSアニメ夜話」など不定期なシリーズ番組を自動録画するための機能、と理解できれば「そんな機能が欲しかった!」と思う録画ファンは多いだろう。そして二度と手放せないほど便利に使いこなせるはずだ。写真で示したように、チャプター編集にも作法があって、この操作スタイルを覚えれば、デジタル機で最強かつ手早い編集が可能だ。こうした敷居を超えられるか否か、が本機を使いこなすカギになるだろう。
本機の凝った機能からすると「デジタル放送を録って見て消すだけで十分」というライトなユーザーよりも「デジタル放送の好きな部分を好みの画質でDVDにライブラリー保存したい」といったヘビーユーザーに向いていそうだ。本機のこうしたキャラクターは、VARDIAならでは、というよりは、従来のRDデジタル機そのものといっていいだろう。
「それじゃ、何処がVARDIAなの?」と聞かれても、デジタルW録と名前が……としか答えようがなかったりする。その意味で、VARDIAブランドはイメージ先行の感が否めない。とはいえ、RDシリーズがデジタルW録機能を得て、さらに進化したことは確かだ。従来のRDファンも安心して選べるモデルといえるだろう。
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