文:Emre Sokullu、Richard MacManus
翻訳校正:吉井美有
2006/12/19 08:00
2つめの可能性は、Googleが独自のLinuxベースのOSを作ることだ。Linuxのフリーライセンスは、誰でも独自のバージョンのLinuxを作ることを可能にしている。Linuxはサーバ市場で最も一般的なOSで無料でもあるが、デスクトップ市場ではWindowsやMacOSに水を空けられている。最近のLinuxのユーザーインターフェースの改良によって、この状況が変わると信じている人もいる。
このシナリオは、対Windowsでウェブベースの代替製品を作るのではなく、Googleが直接的な競争相手となってWindowsを置き換えるという伝統的なモデルだ。実際、これがこれまで広く憶測されてきたことだ。無償のLinuxディストリビューションもラインアップに持つUbuntuがGoogleに買収されるのではと噂されたことがある。
もしこのシナリオが現実になれば、過去にFirefoxで行ったように、Googleは自社のOSを無償でダウンロードできるようにし、ホームページで宣伝するかもしれない。また、Linuxの複雑なUNIXファイルシステムの代わりに、ネットワークファイルシステムをデフォルトで提供するかもしれない。このファイルシステムの複雑さも、Linuxがデスクトップ市場の主流になれない理由のひとつだ。
簡易版Linuxディストリビューションも可能性のひとつだ。例えば、OSは単純にコンピュータを起動し、インターネットに接続し、Firefoxを開く。そして、後はGoogleのウェブサイトとアプリケーションに任せるという形だ。Googleは自社のすべてのサービスとアプリケーションに接続できるホームページを作ればよいため、これが最も論理的な戦略かもしれない。人々はもちろん自由に他のウェブサイトやサービスも使えるというわけだ。
これに似たコンセプトはすでにある。例えば、PuppyとDamn Smallはともにクレジットカードサイズに収まるLinuxディストリビューションだ。これには、どこにでも持ち運べるという利点がある。クレジットカードサイズのCDやUSBドライブをポケットに入れて出かけ、どこででも自分のOSを使うことができる。これが可能なのは、これらのディストリビューションがインストール不要であり、CDやUSBドライブから直接動作できるからだ。
ByzantineOSは、もう終了してしまったプロジェクトだが、まさしくこれを実現していた。ByzantineOSのただ1つの目的は、コンピュータを起動してMozillaベースのウィンドウマネージャを開くことだ。ただ、ユーザーはブラウザウィンドウから外に出ることはできない。
ByzantineOSのスクリーンショット
しかし、Googleはより過激なソリューション、BIOSを独自のバージョンで置き換えることを考えているかもしれない。BIOSの意味するところは「basic input/output system(基本入出力システム)」であり、コンピュータが何をするかを判断する組み込みソフトウェアだ。例えば、キーボードやスクリーン表示を制御している。Googleが最近LinuxBIOSのスポンサーとなったことは、この方向を模索するステップのひとつかもしれない。この場合、Googleはハードウェアベンダーと契約してGoogleのBIOSに基づくOSをプレインストールすることもありうる。
われわれは、6カ月後にはすべてが今よりも明瞭になると信じている。MicrosoftはVistaでGoogleに圧力をかけている。Vistaはこれまでにリリースされた他のWindowsと同様、比較的よく取り入れられている(もっとも、Microsoftがこれまで享受していたほどよい状況ではないだろう)。Vistaの受け入れが進めば、デフォルトの検索エンジンであるLive Searchの採用も進む。Microsoftから見れば、これはすべてのLiveサービスとMSNサイトにポジティブな影響を与える。エンドユーザーが望んでいるのは、簡単に使えて満足度の高い体験だ。これは多くの場合Vistaから始まるだろう。
このシナリオが進めば、Googleの利用率にはネガティブに影響する。したがって、現時点でわれわれは、Googleが思い切った戦略を開始すると予想する。Firefoxと何らかの形のGoogleOSを展開するだろう。YahooはすでにMicrosoftの脅威に対してより友好的な形で対応し、自社でカスタマイズしたIE7をユーザー向けに提供している。しかし、Googleはより挑戦的で競争的な反応をし、独自のOSを提供するだろうと考える。GoogleOSは6カ月以内に現実のものになるかもしれない。
Read/WriteWebは次世代ウェブの技術に関する話題を中心に扱ったブログ。Richard MacManus氏が心惹かれた革新的なアプリケーションやサービスのほか、気になる製品のポジショニングや最新のウェブニュース、業界への洞察をつづっている。
独立系ウェブアナリスト兼コンサルタント。シリコンバレーの企業向けにリサーチや分析、製品開発支援を行う。Web 2.0 Workgroupの共同創設者でもある同氏はCNETの姉妹サイト米ZDNetでも記事を執筆している。
「Chrome」が持つウェブ新興企業への可能性
グーグルが「Chrome」を作った理由--高速ブラウジングがもたらす利益
米国人アーティストが語る中国当局による拘束--チベット支援活動の結末
「検索市場の3強にならないと、ヤバイかな」--百度社長、井上氏
リコー、攻めの大型買収で世界市場へ活路
モバイルSEOに有用なデータの収集方法
中国ケータイは理屈ぬきにオモシロイ!
サーバ仮想化・グリーン化の利点を最大化!
コンテンツ市場14兆円の中身と行方
原宿で野宿を含む15時間 - iPhone行列完全ドキュメント
「VirtualBox 2.0.0」、Mac OS X版におけるインターフェイスの改善 etc...
「あなたとは違うんです」首相の存在感
我が家のD4もようやく機能強化に旅立ちます
iPhoneの「手書き入力」を試してみた
まず10年間は泥のように働け2
火災報知機と情報伝達(意見募集、 2008 年秋)
Joomla CMSに投票しよう!
Google Chrome Parallelsでも爽快です。
フォトレポート:注目の「iPhone 3G」アプリトップ10
フォトレポート:コスプレーヤー、コミックの祭典に集合--Comic-Con 2008
フォトレポート:絵で見る「Internet Explorer 8」ベータ2
若者がモノを買わない理由--インターネット依存、低い上昇志向・・・
フォトレポート:「グッドデザインエキスポ2008」で見つけた気になるモノ
iPhone 3Gの陰で売れたもう1つのもの--iPod touchの販売動向を見る
Google Chromeを支えるブレーンたち、ローンチイベントで集合
「Google Chrome」の機能をチェック--米CNET Newsの視点
新型PSPに搭載された機能を写真でチェック
[レビュー]高い信頼性を普通に使う地球に優しい電源ユニット--Antec EarthWattsシリーズ EA-650
今週の新製品総チェック:ノート、デスクトップ、UMPCまでPC秋モデルが続々
今週の新製品総チェック:薄さ13.9mmのサイバーショット登場!NEC「LaVie」はデザインモデルがメンバー限定サービスをご利用いただく場合、このページの上部からログイン、またはCNET_ID登録(無料)をしてください。