山谷剛史
2007/03/22 18:59
中国の国営放送CCTVのゴールデンタイムに放送されるニュース番組「新聞聯播」が、エプソン製のインクジェットプリンタについて、インクを使いきっていないにも関わらず「インクを全て使い切った」と表示したと訴える消費者を紹介し、エプソンの該当機種に問題があると報道した。
舞台は広東省広州。消費者の田氏がエプソン専門店で該当機種を購入し利用していると、インクが残っているにも関わらずインク切れと表示される異常に気づいた。そこで広州市の製品質量監督検験所が検査したところ、黒色インクについては30.9%、カラーインクは58.2%が残っていたことが判明。田氏は弁護士に依頼し、エプソンに対し訴訟を起こし、広州市中級人民法院はそれを受理した。
ニュース番組「新聞聯播」はCCTVのいくつかのチャンネルで同時に放送されるだけでなく、各地方のローカルテレビでも同時に放送されているため、多くの人々が見る番組である。新聞聯播で取り上げられるや、CNET中国をはじめとして、多くのウェブニュースメディアがこの問題を取り上げた。
各メディアは新聞聯播の報道した内容を紹介するとともに、一方で報道後のエプソンのコメントを紹介している。エプソンの言い分はこうだ。「利用者に対し印刷品質を保証するため、ある程度のインク量を残してインク量の警告を表示する仕様になっている」。具体的にどの程度でないと判断するかという記者の質問については「それについては具体的な数字はない」とエプソンの担当者は回答している。
中国メディアの信息時報は、中国計算機工業協会、耗材(消耗品)専業委員会秘書長■濱良氏(■は上が龍で下が共)の「2001年にHewlett-Packard(HP)、キヤノン、エプソンなどのプリンタカートリッジの品質テストを行ったとき、エプソンの問題は重大だったという結果が出ていた」というコメントを紹介した。
最近は中国でもリサイクルなど環境を意識した製品が大手企業からリリースされ、環境について配慮する記事も増えてきた。中国メディアは記事の中で「印刷品質を維持しつつインクを使い切るのは不可能」とエプソンやその他プリンタメーカーの事情に理解を示す一方、インクを使い切らないことが水質汚染につながることを警告する。
CNET中国系列のIT系ウェブメディアの中関村在線によると、2007年1月の読者へのアンケートにおいて、HP(37.1%)が最も支持されるプリンタメーカーとなり、以下エプソン(29.0%)、キヤノン(19.5%)と続いた。また最新の出荷実績では、リサーチ企業の易観国際によると、2006年第4四半期の中国におけるプリンタ出荷量は228万5000台で、メーカー別シェアではHP(33.2%)がトップで、以下エプソン(21.1%)、キヤノン(14.3%)となっている。

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報道に一喜一憂してはいけません。広告・PR・通信業界に携わり感じることは日本は疑問を持たず状況を受け入れてしまうことです。世界では自分が有利になるように交渉するのが当たり前の世界、特に米中は長けています。日本の場合、テレビ・新聞などのマスコミの分析能力・自浄能力も最近低下の一途を辿るため、全てがゴシップ化しつつあります。沈静化したソニーのバッテリー問題も煙がもたらす健康被害などで再浮上させようとする報道も海外であります。日本はグローバル世界での中期的マクロビジョンが根本的に欠けているのも一因と思われます。