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この記事のトピック
こんにちは。“時代の3歩先をねらうWeb屋さん”ミキ・オキタです。
株式会社メルティングドッツは日本のSecond Lifeを切り開いた代表的企業だ。
前回に続いて、メルティングドッツの浅枝大志社長・山田直行取締役との議論で、僕が感じたことを文章にする。
今回は、“Web上での人格の使い分け”という議論について、書きたい。

メルティングドッツ事務所内 浅枝大志社長と山田直行取締役
Web上で自分の存在を明らかにすべき。
Web上で「自分の存在を明らかにすべき」と浅枝社長は言う。
浅枝社長はSecond Lifeでも、自身のブログでも、“浅枝”と実名を公開して活動している。
もしSecond Lifeで知り合った相手が、浅枝社長のことをもっと知りたいと思ったら、Googleで検索すればよい。
浅枝社長のブログへ辿りつけるだろう。あるいはメルティングドッツの企業サイトで調べることもできる。
いずれはリアルの浅枝社長と会う機会もあるかもしれない。
逆に、浅枝社長が、Second Lifeとブログで、まったく別のハンドルネームで活動していたらどうだろう。
例えば、浅枝社長が自身のブログに、Second Lifeのことも会社のことも一切隠して、ハンドルネームも例えば“山田A朗”としていたとする。Second Lifeで知り合った相手は、ブログの浅枝社長を知るすべはない。
そうすると、せっかく知り合った相手も、ブログの読者も、Second Lifeだけの範囲で終わってしまう。
より深いコミュニケーションに発展しない。
もっと言えば、ハンドルネームを固定しないような場合もある。
わかりやすい例では、2ちゃんねるの“名無しさん”を思い浮かべてもらうといい。
参加している誰もが同じハンドルネームで書き込むと、何人の人間がそこにいるのか、誰がどういう意見を持っているのか、ぱっと見にはわかりづらくなってくる。
こうなると、そこに“特定の”個人が存在しているという感覚は、持ちづらくなってくる。
(もちろん、2ちゃんねるでも、上記のようにならない場合も存在する。念のため)

“特定の”個人が存在していると認識されるパターン
誤解のないよう、浅枝社長は匿名を否定しているわけではない。
リアルとつなげておくべき自分と、あえてリアルとつなげておかない自分。これをもっと多くの日本人が意識的に使い分けるようになって欲しいと言う。
他者に「そこに“特定の”個人が存在している」として認識される単位。これを浅枝社長は“人格”という単語を用いて表現する。
「例えば、リアルでは、会社では社長の浅枝としての“人格”がある。家に帰れば息子としての“人格”。もし何かの学校に通えば、生徒としての“人格”、同級生としての“人格”」
「Webでは、ブロガーとしての“人格”や、Second Lifeユーザとしての“人格”、Amazonのレビュアーとしての“人格”・・・これらすべて集めてひとりの人間」

ひとりの人間がいくつもの人格を使い分ける
どの“人格”をリアルとつなげて、どの“人格”をリアルとつながらないようにしておくか。
浅枝社長は言う。
「“人格の使い分け”が当たり前になる」
「その感覚を受け止めていかなければならない」
アバター、そこに存在する“人格”。
とくにメルティングドッツにとって、この“人格”と“アバター”は密接な関係にある。
浅枝社長は、多くの日本人が「アバターを自分として使っていない。それを変えたい」と言う。
「これは仮説なんですが」前置きをして浅枝社長が言う。
「アメリカでSecond Lifeが“ビジネス”として流行した。これはアバターを自分と結びつける人が多かったからではないか?」
「日本では、自分と結びつけるということがあまり行われていない」
浅枝社長は、Second Lifeでも、自身のブログでも、“浅枝”と実名を公開して、そこから広がるコミュニケーションをリアルの自分自身に還元していこうとしている。
同じように、多くの人が、リアルの自分とアバターをつなげたり、あえてつなげなかったり、ということを、意識的にやるようになって欲しいと言う。
あえてリアルとつなげておかない場合の、極端な例として、こんな話が出た。
「例えば、Aさんという人がいて、ハンドルネームでAmazonでアダルトビデオのレビュー書いたとします(笑)。レビューの品質がすごく良くて、それを気に入ってくれた人に会いたいと言われる。・・・内容が内容だけに、リアルの顔は出したくないですよね(笑)。そんなとき、リアルを明かさずに自分の姿をさらす方法が必要になる。それがアバター。アバターなら、リアルの姿を出さずに、会ったという認識が持てる」
意識的にリアルの自分とはつながってない。でも、確かにひとりの“人格”がそこに存在する。
アバターは“人格”がそこに存在することをわかりやすくする。感じることができるようにしてくれる。
メルティングドッツは、こうした意識的な“人格”や“アバター”の使い分けを進めようとしている。
それには、他のオンラインゲームにおける中世の世界観や、戦士や魔法使いのような職業がないSecond Lifeは、より都合がよかった。
世界観はゲームの楽しみを膨らませる。しかしその分、“人格”をリアルとつなげるまでに、意識的にその世界観から外れる努力が必要になる。
浅枝社長は言う。
「アバターを自分として使っていない。それを変えたい。それには“場”のテーマはいらない。たとえば中世の世界観だったり、魔法だったりといったものは必要なくて、必要なのは現実と結びつける“何か”。それをやろうとしたとき、Second Lifeが一番近かった」
参考リンク:株式会社メルティングドッツ
http://meltingdots.com/
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