中小企業はSaaS CRMを活用して、ITシステム・メンテナンスの余計な負荷を軽減すべきだと僕は思う。
けれど、Salesforce.com(セールスフォース・ドットコム)は、大企業に主な狙いを定めているように感じる。簡単なカスタマイズは出来るけれども、ちょっと難しいところはコーディングが必要だからだ。
ソフトウェア業界を転覆させるような目論見を持っている彼らにとって、裾野からではなく頂上から攻めるのは当然の選択だろう。ましてや、大企業向けの営業が得意な猛者達が、ソフトウェア・ビジネスの飽和(売りつくした?)によって人材余剰の状態にあるのだから、そのマンパワーを使えるという、時代にあったビジネスモデルでもある。
ところが、旧来のソフトウェア型CRMシステム(オラクル用語ではオンプレミス)を導入して運用している大企業や中堅企業にとって悩ましいのは、容易にSaaSへ移行できない事だ。そんな事を以下の記事から感じた。
IHI原動機事業部がSiebel CRMをSugerCRMにリプレース (2008/5/13 TechTarget)
その大きな要因として、「どこまで手中に収められるシステムか」という事があげられるのではないだろうか。
CRMシステムは、ITリテラシーの高くない(パソコン慣れしていない)人達も使うシステムなので、運用が定着するのに手間と時間がかかる。SFAのように単なる営業活動管理システムだったら、押しつけて使わせて情報を吸い上げて管理するだけなので簡単かもしれないが、数年かけて、やっと定着してきたシステムをリプレイスするのは勇気と体力が必要だろう。システム管理者にとっても、「やっと自分のものになって扱い易くなってきたシステムなのに」という感が否めないに違いない。
プラットフォーム機能(カスタマイズ出来ない基本部分)が定期的に機能強化(バージョンアップ)されてしまう事も、大企業のIT管理者にとっては余計な御世話かもしれない。ソフトウエアのアップグレードは、IT管理者の悩みの種の一つではあるだろうけれども(楽しみの一つでもある)、今のままでもう少し使いたい(使わせたい)と思う時期は、企業によって異なるだろう。
この事は、会社を引っ越しするのはいつがいいか?という問いにも似ているので、割り切って無視した方がいいかもしれない。先延ばししているだけかもしれないのだから。
カスタマイズ性について、SaaSはまだまだ幼稚なところがある。どうせ次世代のシステムなんだから、画期的な操作性やカスタマイズ性が欲しいものだ。たとえば、使ってる画面をそのままの表示状態でレイアウト変更できる機能が欲しい。マイクロソフトのブログ・エディタ Live Writerみたいにね。
SaaSを選択しない理由は、選べないからだとは限らない。データの管理ポリシーやインフラがインターネットよりもイントラネット向けに設計されているなど、幾つもあるのだろう。SaaSは時期尚早だとみるのもアリだ。
結局、ソフトウェア型CRMを使っている企業は、それに満足していたら使い続ければいいと思う。前述リンクの企業のように、費用や自社内の人的リソースなどを考えて「扱い易い」ソフトウエアに買い替えるのもいい。これは以前からある事だし、この事を否定する要因は特にないだろう。
ソフトウェア型CRMを使っていて、それに満足していない企業は、CRMシステムの目的や使い方を考え直してみて、折角の失敗要素を踏み台にしてSaaSでやり直すことを検討してみよう。SaaSを選択した大企業や中堅企業は、こういうところが多いんじゃないかな。
新しくCRMを導入しようとしている企業には、SaaSを薦めよう。第一歩には最適だ。今が旬だしね。
とは言いながら、CRMシステムとして、個人的にどっちが好きかと言われればSaaSだけれど、個人的にどっちを選ぶかと言われれば、旧来のソフトウエア型。進化したシステムに慣れてしまったら、あと3年はSaaSでは物足りないだろうね。
施されるより、施せ。〔わをん〕
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
アナリストが語る、サイトのユーザーエクスペリエンスを向上させる10個のカギ
原宿で野宿を含む15時間 - iPhone行列完全ドキュメント
「失われた10年」からの回復は、どういう課題を残したか?
Joomla CMSをカスタマイズするには・・・テンプレートが第一優先
最適なマウスの移動速度は?
パブリックコメントは国民に知られていなかった( 2 )
Google ツールバーの PageRank、数日以内に更新予定
Google Lively試してみました(クリボウの部屋へ行く)。
iPhoneの影で馬鹿売れしているみたい
動画配信の影響なのかインターネット部門が「終了」
Googleというネットの巨大なメディアに支配される脅威みんなのお題では、ブロガー同士で質問を出し合いそれに対する回答や意見を集めています。今日はどんな話題が盛り上がっているでしょう?
DELLが掲げる「新・仮想化アセスメントサービス」CNET Japan ブログネットワークは、元はCNET Japanの一読者であった読者ブロガーと、編集部の依頼により執筆されているアルファブロガーたちが、ブログを通じてオンタイムに批評や意見を発信する場である「オピニオンプレイス」、また、オピニオンを交換するブロガーたちが集うソサエティです。
広い視野と鋭い目を持ったブロガーたちが、今日のIT業界や製品に対するビジョンや見解について日々熱く語っています。
CNET Japanやその他サイトが提供するITニュースやコンテンツへの意見や分析、 ビジネスやテクノロジーに対するビジョンや見解について語っていただける方を 募集しています。ご応募はこちらから
ブログの投稿はこちらから(※ブロガー専用)
今年最も活躍したブロガーを表彰します。詳細はこちらから
これは、CNET Japan 編集部の依頼に基づいて執筆されているCNET Japan アルファブロガーによるブログの印です。
CNET Japan ブログネットワーク内で拍手の代わりに使用する機能です。ブログを読んで、感激した・役に立ったなど、うれしいと思ったときにクリックしてください。多くGood!を獲得した記事は、より多くの人に読まれるように表示されます。
[レビュー]高い信頼性を普通に使う地球に優しい電源ユニット--Antec EarthWattsシリーズ EA-650
オンリーワンの個性を極めた超薄型テレビ--日立 Wooo UTシリーズ
[レビュー]“この手があったか”と思わせるパワーユーザーも納得のPCオンデマンド--「VALUESTAR G タイプR Luiモデル」+「Lui RN」詳細レビュー
今週の新製品総チェック:ドコモ、au夏モデルが続々店頭へ、ビデオカメラは新機種ラッシュ
[レビュー]テレビを持ち歩ける最強ツール--ソニー、Blu-rayレコーダー「BDZ-A70」
[レビュー]ネットワーク対応の高機能デジタルフォトフレーム--ソニー「Canvas Online CP1」
15時間の行列で手に入れたiPhone 3Gファーストインプレッション--ソフトバンクモバイル「iPhone 3G」
北京を見逃すな!--2008年夏、今買うべき「薄型テレビ」
[レビュー]通勤鞄に忍ばせたい軽さと装着感--マクセルのノイキャンヘッドホン「HP-NC15」