最終更新時刻:2008年10月10日(金) 23時50分

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言葉がPlainじゃない人

公開日時:
2008/07/02 11:21
著者:
渡辺聡

法人化したということもあってか、周囲の状況が着々と変化しつつある。その中で改めて確認していたのが、信用デューデリとリスク察知能力の重要さ。今回はその辺の話を少し。
 
リスク回避、トラブル回避、無駄手間の回避の基本として、まず相手方がどのような人間なのかを見極めるというのが基本の基本となる。もちろん、基本なのだが突き詰めていくとこれが商売の肝の全てといえてしまうんじゃないかというくらい深くて難しい。
 
対人間のデューデリには数多く手法があるが、(特に最近)使う場面が増えたとの感覚があるのが、言葉の使い方を確かめるというところになる。

見分け方というのは他にもたくさんあって、

  • 目と視線
  • 顔と表情
  • 立ち振る舞い(居住まい)
  • 立ち姿
  • 本棚
  • 友人関係

など、オーソドックスなところから応用までたくさんある。親族のとある会社の経営者の方は、写真撮って顔色を見るのが一番分かるとおっしゃっていた。個人的には映像を見て、視線の定まり方や泳ぎ方を見ると発話内容やその人が置かれている精神状態が垣間見えるので公開企業のトップの表情なんかは良く見るようにしている。
 
 
言葉によるデューデリ
 
最後はもちろん総合判断となるのは言うまでもない。なのだが、このところ使う場面が増えてるのが冒頭の通り、言葉遣い、単語のセレクションというのになっている。
 
ビジネスの場面で大事と見ているのが、身の丈と力と言葉がフィットしているか。典型的なのが、学生がビジネスを語る場面で出てくるようなものや新人さんが上の人に正しい意味で宥められているような場面なんかで出てくるもの。肩に力が入りすぎ、自己主張をしすぎ、裏打ちが無さすぎというもの。
 
実績が無いのはマイナスだが、かといって無闇と突っ込むようだと、(そういうのが好きという方もたまにいらっしゃるが)自分のやろうとしていることを自己認識出来ない=上手くハンドリング出来ないんじゃないかという類推がたつので、評価としては少し慎重に見るようにしている。往々にして、実績が無いことよりも、そういう環境認識の緩さの方が何かあった時に怖い。
 
前向きなのは基本としてはもちろんいいこととなる。なんかやる気無いよりも前向きなコミットの出来そうな、芯のある人と一緒にやりたい。なのだが、やっぱり度が過ぎてるのは良くない。且つ一定の年齢なり立場を超えてもまだその癖が残ってるようでは駄目との烙印を押されかねない。現に、ビジネス判断がシビアな人に「どこみて決めました?」というような互いの確認を取っていると、そういう足下の覚束なさといったところで受ける受けないを決めているというケースは少なくない。
 
特に、案件責任や経営責任を負っている人がそういうタイプだった場合、企業体組織体として危ないという推定が高まる。いつでも引けるような座組みをして臨むというのは知人を含めて良く見ている、腕の良いプロマネや営業、経営者の方はこういう体制バランスを取るのがことのほか上手かったりする。
 
面白いのが、案件の大小や仕事先の有名無名でこの手のレベル感は決まらないこと。ちょっとした場面でも素養は出るものなのが面白い。ひっくり返すと、組織規模といった大きさだけを主張していて大きさに見合うバランスやメンテナンス感覚が足りないものは下方リスクを抱えていることになるので評価格下げということになる。大所帯な分だけトラブル時の混乱の度合いが高いと予想される場合、むしろ小所帯よりも、という見方も成立しうる。
(もちろん、財務信用や体力といった一般項目では規模が利く場合が多いのは言うまでもない)
 
 
言葉遣いのチェックプロセス
 
言葉で判断する際はロジックや主張の正当性といったノウハウ本なんかでありそうな話の手前に何段階かチェックプロセスがある。
 
例えば、話している内容、コンテクストに相応しいニュアンスの単語が選ばれているか。ある文脈において、単語は複数から選択可能な場面というのはほぼ発話ごとにある。そういう同義語の塊からどういう組み合わせと流れを作っていくのかにより、語りたい対象の理解度と表現度合い、つまり、これからハンドルしようとしている事象の掴み方押さえ方が概ね分かる。
 
要点をつける人はマネジメントもコンパクト、たくさん喋らないと終わらない人は管理もたくさんになりがち、言葉が足りない人浅い人になると見落としがち。緩やかに相関していくものとなる。
 
なので、ごく単純に話の分量と質、漏れ事項の有無を追うだけで相当量の筋のチェックが出来る。要は、という一言で上手くまとめられる人、比喩が腹に落ちる人というのは往々にして判断も鋭い。
 
これらはもちろん、文学的表現や格好いいコピーに走ったり流行のテクニカルキーワードを取り入れようということではない。その場面対象に相応しいしっくりした単語になっているか。仮にセルフテストするなら専門用語をゼロか最小限にして、簡単に要点説明が出来るかやってみると確かめられる。あと、口語と文語を両方作ってみるなどなど。
 
次に、語っている内容と言葉の期待感(裏返すとリスク感)が揃っているか。どこぞの新興国のように常に言葉がバブルっている人というのは割といたりする。
 
端的Plainでブレのない言葉遣いになっているか、妙なテクニカルワードに振り回されてないか。話している内容の細かいところは分からなくても、こういう感覚を見極めるだけでも結構いろんなことが把握できたりする。
 
視線の話なんかも応用が利いて面白いのだが、延々この話だけになってしまいそうなので、言葉遣いテーマに留めてこの辺で。
 

  
あなたのマネジメントスタイルの特徴ってなんですか?という問いにもし答えるなら、ひとつのアプローチは上のようなところになると思われる。

そして、この手の話題はすべからく自戒メソッドなため、書きながら我が身を振り返る、と。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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