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Web2.0あるいはウェブ進化論という思考のプラットフォーム

2006/07/12 10:57
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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このところ、社内向けに話をしてくださいとの依頼であちこちに御邪魔する機会が多い。もちろん、立場と役割も影響してだと思うが、ネットの最新動向、メディアとの関わり、Web2.0という枕のいずれかがついているのが普通となっている。
(当然だが、製造ラインのマネジメント動向についてなど聞かれたりはしないだろう)
  

言葉のデファクト
 
出歩いていて思うのが、中身を各人がどう解釈するかは別としてWeb2.0と梅田さんの著書は、言葉のデファクトとして定着しているということである。Web2.0という言葉はタイトルかサブタイトルに入る。梅田さんの本は現地に行って話をしている最中、質疑などで大抵出てくる。

つまり、オライリーの原点に近い言葉はソフトウェアからインターネット周りの理解が無いと掴み難くなっているので、そのままは流通していないが、解釈整理情報(解釈なので、解釈者として誰を通すかで話が変わってくる)とWeb2.0という言葉そのものはかなり普及している。また梅田さんの本もさすがに数十万部とベストセラーになっただけあって、直接読んだか読んだ人の話を聞いたというくらいの方はかなりの率で出会う。

中身が何を指しているかについてはぼんやりしているところはあるものの、
 ・ネットの世界で大事なことが起きている
 ・自分達にも影響があるので対処を考えたい
 ・いろいろと話は出ているがすっきりと理解しづらい
というところまでは共通している。

さすがにニューエコノミー論までの流れは出ていないが、インターネットが本格普及し始めた2000年前後を思い起こせるような雰囲気になっている。

つまり、インターネット周りを大きなテーマとして議論をしましょうという土台が出来上がっていることになる。
 
 
フレームのカスタマイズ
 
とはいえ、それぞれに立場もビジネスの状況も違うところで杓子定規に一つの議論が無条件で当てはまるということは世の中早々無い。ソフトウェアビジネス、特に法人向けでSIやサービス設計に関わった方であれば、このあたりは始終感じてらっしゃるところだろう。

となると、フレームワーク適用のカスタマイズ作業が発生する。環境認識をするにも、ブロードバンドの普及など基本の基本のところの再確認をした上で、それぞれの事業モデルに対して想定されるインパクトを抜き出して、足りない要素を足し、重視しなくても良い要素を落としという作業を経て、適切なパッケージを作り上げていくことになる。

この作業は、関わっていたERP導入のカスタマイズ作業やパッケージソフトの仕事の動き方に似ている。戦略やマーケティングの分野でのコンサルティングフレームワークももちろん似ているのだが、その先に実装が良く出てくることを考えると大規模システム開発でのパッケージ適用の議論に感覚としては近い。

パッケージ適合率が低い場合は、フルカスタマイズでゼロから作った方が話が早い場合が少なくないが、今回のトレンド対応的な動きにしても、Web2.0の要素項目をなるべくたくさん取り入れば正解という風にはもちろんならない。正しい問いかけは、それぞれのビジネスを必要十分に支援出来るかどうかであり、適合性が低かったらイメージのみ参照しつつゼロから作った方が、より短期間で質の良いものが出来上がる。
 
 
テーマドリブンで世の中が進むタイミング
 
ある一つのテーマが強く世の中を動かしていくという場面は時々ある。過去何度も経験していることである。何度出会っても思うのだが、テーマを如何に早く取り入れたかではなく、取り入れ方によって得られた成果が異なっているということである。文字にするに当たり前過ぎる話であるが、世の中が一方向に勢いづいているときはしばしば忘れ去られががちになってしまう。

ECに再度取り組みたい、マーケティングを梃入れしたい、事業を見直したい。聞こえ方は様々であるが、いざ始めてみるとあっという間に根深い問題に触ってしまうことばかりとなる。流行り廃りや部分トレンドの話としてではなく、事業メリットや位置づけをはっきりとさせておかないと目標も定められない。

2.0の話がどういうものなのかコンパクトに理解するのはそう難しくない。しかし、お客さんの事業の理解はそう簡単なものではない。前提認識を入れ替え、深いところまでタッチして作り変えていくとなると、最早インターネットの動向に詳しいから大丈夫という次元ではなくなってくる。

今度はナレッジ(知識)の他にも、人と繋がる、経験、センスというものがあるという事にも光を当てるべきなのでは。でも良く考えてみると、一昔流行った複雑系がそれだったのかもしれない。そして、複雑系だと分りにくいので、結局は比較的分りやすいナレッジだけに走ってしまっているのか。先ほどドラッカーについてコメントしたが、ドラッカーのどの本を読んでも知識だけの話ではなく、ヒト、モノ、カネの話としっかり繋がっている。不思議だ。どうして一つのコンセプトだけが取り上げられるのだろう。(知人のBlogより

情報は、ヒト、モノ、カネの全てに多くの場合は間接的に絡んでくる。その情報そのものの取り扱い体系が変わってるのだとすれば、インパクトは大きい。きっちりと議論が出来る土台と空気が出てきたのは良い事であるが、実務的にきっちりと落としていく作業はむしろこれからだろう。

魔法の杖が無いのも無条件に楽出来るようになった訳でもないのも当に分かっているが、それでも出来ることがあることもまた間違いないところなので、真面目に向き合って行きたいと思う訳である。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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