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マーケティング基盤:コミュニケーションとユーザー制空権

2006/06/24 16:27
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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このところ、一般事業会社ナショナルクライアント向けのしかもマーケティング絡みの話が増えている。何が起きているのかというテクノロジー周辺の動きと合わせて、事業会社の方々が何を問題と思い、どのようなことに対応を迫られているのかぽつぽつ感じながら仕事をしている。良く出てくるのが、古くて新しい”マーケティングの基本設計をどうするか”、というテーマ。
 
テクノロジーやメディアの変化の影響を受けている領域なので、何をどう手を付けて良いのか、自分の理解している世の中の変化のイメージが本当に正しいものなのかというところからの相談が典型的なパターンとなっている。
 
先日まとめた「信頼性とメディア設計」の話も、何人かの方から「珍しい整理方法」という評価を頂いたが今回もそうなるかもしれない。コミュニケーションの範囲を広げて参考として一式並べてみたい。
 
 
制空権のツール
 
メディアを制圧することは市場を制圧するのに等しい、というのは先日書籍執筆の縁でインタビューさせて頂いたホンダの渡辺さんの言葉。消費財の分野ではチャネルやコミュニケーション、メディアであるプレゼンスを示していることがユーザーベースの確保には上手く働く。複数業界から引っ張るので汎用性は薄くなるが、そのレバー候補となるのはどのようなものがあるのか。
 
○流通

メーカー対流通という文脈での流通支配という言葉、ダイエーから大手家電量販店までチャネルを持っていると売る力は強まる。一部転換を迫られているが、松下の販売網、化粧品関係の販売網などチャネルの強さが企業の強さに大きく寄与していた事例は多い。
 
最近は(クレジット)カードやポイント制度なども絡めて動いているところになる。
 
○(外部)メディア
 
ある一定量の露出、細かく見るとはターゲットセグメントの視聴メディアの中での一定量の露出シェアを確保することは、少なくとも認知される率は高くなるために、そのまま販売量に繋がっていく。
 
とややこしく書かなくてもシンプルに、たくさん露出するとたくさん売れる、というくらいでもいいだろう。投資効率を考えると無闇と露出だけ増やしても仕方ないために、匙加減をどうしようという話がすぐ出てくるが、なるべくお金をかけずに出来る限り露出するのは基本線正しい。

メディアの側は、リーズナブルな価格での露出(と出来れば効果)を如何に提供出来るかが問われる。
 
○ブランド
 
これは、露出や過去販売量の積み上げから出てくる過去資産の蓄積でもあるので、今欲しいと言われてすぐに買ってこれるものでも持ってこれるものではない。しかし、マージンの確保からスムーズな販売まで大事な要素になるのも間違いではないところになる。

ブランドとは何かという定義論には触れないが、一般的な話として、優れたブランドは売上もしくは利益率のいずれかに良い結果をもたらす。維持コストに過剰な投資がされていない限り、あるに越したことは無いものと言える。
 
○自社サイト
 
最近の顧客導線についての話を整理していると、自社サイトの位置づけは大きい。ひとつのメディアのように働いている場合はもちろん、外部のメディアと組み合わせて使っている場合でも十分な製品説明の有無など割と当たり前のところを丁寧に詰めていくことを基盤の活動として強化している話もしばしば耳にしている。
 
○取引そのもの
 
目的であり結果であるとされがちであるが、取引は最も強力なコミュニケーションツールでもある。製品/サービス品質に満足すると、リピーターや口コミに繋がるものとなる。町の美味しいレストランなど、商品品質と口コミだけで賄っている例は普通に見ると数多くある。プロモーションやマーケティングの話をしているとややもすると忘れてしまいがちだが、良いものをしっかりとお届けするということは最上の販促になる。
 
○口コミ
 
インターネット、携帯電話などのデジタルデバイスの普及で手を変え品を変え様々なアプローチがされている。定期的に魔法の杖のような扱いを受けていたりと噂の浮き沈みは激しいテーマであるが、長期トレンドを見ていると、何が出来て何が出来ないのか、どれくらいの効果があるのかの体感値が徐々に浸透していると感じている。

全てを賭けるのは危なすぎるが、何もしないのもちょっと勿体無い。企業規模や商材、ステージに拠っても異なるが、それくらいの扱いが一番無難なところなのではないだろうか。
  
 
俯瞰と整理
 
以上、ちょっと癖のある変わった並びでまとめてしまったが、どうもレバーの形も数も種類も変わっている状況になっているという話まではコンセンサスとしても良いところだろう。加えて、テクノロジー業界でのロックインフレームなど(アーキテクチャーやデータロックインなど)、癖のあるところは足すとまだ種類は増える。広告代理店が良く持っているようなメディアの分類を加えると更に多くなる。

また3から5年したら足し引きは間違いなく起きているところだが、メディアやコミュニケーションのあり方が変わっていること、それぞれの要素に少なからず影響を与えていることを踏まえると新しいものにぱっと飛びつく前に一度全体を洗い出した上で自分たちにとって必要且つ大事なものは何になるのかを確認してみるのに良いタイミングなのではないだろうか。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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