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The Intention Economy

2006/03/26 10:09
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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Etechのテーマがアテンション・エコノミーだったせいか、国内一部Blogで急に話題を呼んでいたのをしばし眺めていた。認知とアーキテクチャー、あるいはモジュール設計の関係については個人的にはサイモン−国領ラインから、最近は身体とメディア論あたりまで更に拡張して議論を進めている。大学の頃からテーマとしているのでもう7年くらいにはなろうか。

アテンションエコノミーはサーチサービスと絡めてEmerging Technology研究会でも2月に取り扱った。掴みどころを設定しにくいテーマでアジェンダを決めて話し込むというよりも、アジェンダを見つけるために話し込むといった流れが強くなったが、幾つか収斂するポイントがあり割と楽しんで進められた記憶がある。

会の当日でも、参加されていた関西学院大学の柿原さんからもキーポイントはアテンションではなくインテンションにあるのではという意見が提示されていた。

この議論の出口はアテンションではないのではないかと思う。では、それが何かというと、アテンションから一歩進んで、そこから実際の行動に繋げようとする人間の「意図=インテンション」にあるのではないか。そんなことを前日にランチを一緒にしたタカヒロノリヒコ氏@Googleが言っていた。その通りだと思う。各種の技術やサービスで人間の情報処理能力がいくら拡大されようとも、それで得た情報が自分の目的にしっかりと合致しているかどうかはまた別問題である。それは、単に「サーチ」という概念にとどまらない、いうなれば「情報の最適化(information optimazation)」とでも言うべき機能やサービスのことを、これからもっと考えていかなければいけないのではないかと考えさせられた研究会だった。

少し前のエントリになるが、Rauru Blogにても丁度紹介されているので取り上げたい。エッセンスは、

Attention Economy では売る側が買う側の Attention を集めようと必死になって主体的に動くが、彼の言う Intention Economy では「買う側が主体的に自分の意志を示して売り手を動かす」のだそうだ。この記事が掲載されているのは Linux Journal だが、Open Source の世界は Intention Economy で動いている、というのが彼の主張らしい。

ということで話としては近い。

掘り下げは、Publishing 2.0の「2.0 Needs to Help Me FIGURE OUT What I Want」をお借りしつつ。

the evolution of Marketing 2.0 is being impeded by a fundamental principle of human nature ― given infinite choice, most of us DON’T KNOW exactly what we want.

まず、サーチの基本問題にも連なるが、情報は多ければいいというものではない。メディアの価値は情報を揃えることに限らず、特に昨今は整理することと削いで絞り込むことに意味がある。

この絞込み過程はコミュニケーション設計、インターフェース設計に飛んでいくことになるのだが、認知限界、アテンションの限界が鍵となると操作判断の自動化省略化がひとつの方向性となる。お仕事日誌&一日一麺の言葉を借りると、

アテンションが意識に働きかけることだとすると、アフォーダンスは無意識に働きかける。または、アテンションとアフォーダンスをうまく使い分けたインタフェースを提供することで、その仕組みの習得コストが少なくなるわけです(Google や iPod がそういうデザインですね)。そこをうまく仕分けしてデザインするためには、競争資源への意識ももちろん必要ですが、利用者のコンテキストの分析と再デザインもわりに重要なんじゃないかな、と思ってみたりしました。

プロダクトデザインや場面分析なども再考の範囲となる。ソフトウェアとコミュニケーションが一部融合していることも先に触れた通り。

まだまだ仮説含みではあるが、アテンションエコノミー/インテンションエコノミーといった議論にはサーチ技術が深く関わってくるのではと考えている。また、前回まとめたメディアの変化とも自然と繋がってくるところだろう。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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