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リードユーザーイノベーションを越えて

2006/02/17 15:35
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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メディアラボのディレクターが、

技術革新が生まれる可能性は、企業の役員室や起業家のガレージより、家庭のリビングルームからの方が高くなると話す。

と発言したとの記事「技術革新は消費者から--MITメディアラボ新ディレクターが語る未来」が掲載されている。

昨年末に同じくMIT教授のヒッペル教授の「民主化するイノベーションの時代」を読んで以来周辺領域に目を向けてあれこれ思案している。

相変わらず話は閉じておらず、途中段階なのであるが少しまとめてみたい。流れとして、ギークからリードユーザー、更にはもう少し一般ユーザーの方までイノベーションの基点が広がっていくのではという仮定としている。
 
 
アルファギークからリードユーザーへ
 
まず、ヒッペル教授のフレームが提示しているものについて少し。

非常に簡単にまとめてしまうと、

1)新しいニーズはユーザーの手元、しかもちょっと尖ったユーザーの手元から生まれる
2)情報とツールのアクセス権が一般にも開放されつつあるため、ユーザーは自分で欲しいものを自分で作ってしまう

というのが、基本概念となる。

技術がコモデタイズしているという仮定を加えると、技術を理解したギークの手からではなく、イノベーターもしくはアーリーアダプターに属するユーザーがイノベーションを生むという構図が出てくる。自分が欲しいものが理解でき、作ることが出来れば発注するよりも作ってしまったほうが早い。
(もちろん、技術ドリブンで生み出されるものがあることも多数あるため、ギークは無力であるということではないが、昨今のネットサービスを生み出しているギーク群は技術者であると同時に優れたユーザーであるケースが多い点も指摘しておきたい)
 
 
リードユーザーから一般消費者へ
 
さて、ここ半月周囲で進んでいる議論なのだが、技術のブラックボックス化が進んでいる領域も多い。例えば、車なども典型だが、検索エンジンのアルゴリズムなどはある程度以上技術に詳しい、開発者に近い人でないとさっぱり分からない世界だろう。複雑怪奇な仕組みやアルゴリズムを持ったモジュールがある。インターフェースも動作条件も分かっているので、どういう代物か理解出来、使うことも出来る。しかし、中身はいまひとつ分からない。

オープンソースなどのイノベーションは、モジュールの中身まで完全に可視化されている。Web2.0になると、APIの中身は良く分からなくなる。技術が普遍化し、マスに届くには同時にパッケージ化と隠蔽化が進められるので、APIも使われなくなり、全て裏側に隠される。表に出るのはサービスか製品のみとなる(見た目、という意味でないデザインとコミュニケーションの塊となる)。

隠蔽化されたモジュール、更にはサービス化が進んだとき、イノベーションはどこから生まれるのか。

「今は、メディアと技術の癒合により、デジタルなライフスタイルが本当の主流になっている。これが、市場へのアイデアの流れを変えていくことになるだろう」(Moss)

 MIT Media Labは、これまで同様さまざまな分野の研究を続けていくことになる。しかし、Mossは、参加者にはアイデアを「デモ(実証)」より先の段階に進めてもらいたいという。

 Mossの考えでは、Media Labは代わりにプロトタイプの製作に関与すべきだという。その方が幅広い影響を与えられるようになるという。

このあたりは行われている議論とも良く符号する。
 ・指摘されるまで分からない
 ・指摘されると"クリアに"分かる
 ・使ってみるまで分からない
 ・使ってみると良く分かる
 ・考えるよりも触って感じる
キーワード列挙するとこのようになる。

そして、従来のマスマーケティングでのリサーチと一体何が異なっているのかは未整理なままである。単純にくるっと一周しただけなのかもしれない。

リードユーザーイノベーションを越えて
リードユーザーイノベーションを越えて(2):リードユーザー・コミュニティ

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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