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ビーイング・メタ・デジタル(3):サプライからデマンドへ

2006/02/04 19:17
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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供給側が増え、相対的に需要が足りなくなると、ユーザー側に立っている方がビジネスのポジションは強くなる。希少資源へのアクセスとコントロールを握っている方が強いのは今も昔も変わらない。

データ量、コンテンツ量が増えると、必然足りなくなるのは需要側となる。アテンションエコノミーと言われるようになるのは、デジタルコンテンツの増加が始まった以上は必然の流れとなる。
※アテンションエコノミーという言葉には単純な需給以上の意味が込められているが、本稿では割愛する。

FASTのアーキテクチャーの説明(PDF)を受けていると、セマンティクスへの取り組みが進められている。競合エンジンとの差別化という流れも当然にあるとは考えられるが、周辺事象と合わせて理解すると、出てきて然るべき進化だと理解出来る。

CTOのBjorn Olstad氏のプレゼンテーションにて「プロダクションセントリックから、コンサンプションセントリックへ」という説明が為されていた。レレバンシーの改善というお決まりの説明でももちろん良いのだが、デマンドドリブンへの移行だと捉えたい。
 
 
コンテクストの取り込み
 
サーチの進化の方向性として、ユーザーコンテクストの取り込みが昨今進んでいる。アプローチは各社あるが、パーソナライズ関連の動きは概ねこの動きと捉えてよい。

機能拡張で取り入れの対象となっているコンテクストは以下の三種類に分類説明されていた。

・ユーザーコンテクスト
クエリ、利用パターン、行動パターン、プロファイルなどユーザー関連情報
・アプリケーションコンテクスト:
企業組織により規定された価値基準、ビジネスルール
・インフォメーションコンテクスト
狭義のメタデータ、統計や商品のサイズや価格情報などスペック的なもの

アプリケーションコンテクストは、企業インフラとして導入する際に、管理者側から設定するものであり、企業自身の競争力理解と定義づけに他ならない。これはユーザーへのレレバンシーの向上というよりはサービスポリシーの設定に近い。

ユーザーの利便性を高めるには大きく二つのアプローチがある。

1)コンテクストマッチ
ユーザーコンテクストとインフォメーションコンテクストの適合度合いを上げることで、OneToOneでのマッチ度合いを高めていく。エンジン性能が単純に問われる。

2)コンテクストシェア
ユーザーによるコンテンツ評価、利用履歴を共有することで集団内部でのマッチングを高めていく。エンジンの性能のみならず、利用者の範囲、コミュニティの設定からそもそもどのようなユーザーが使っているかで品質に違いが出てくる。

FASTエンジンでは、文章内部の意味解析を行うことで1)を高めるアプローチが採用されている(詳しくは、説明資料が配布されるようなので、手に入ってからとしたい)。

いずれにしても、人間の感覚として、出された結果が自然と納得が行くことを目標として組まれている。
 
 
セマンティック
 
セマンティックが問題となるのは、脳を末端デバイスとして捉えたときのインターフェース設計がポイントになっているからに他ならない。情報処理のネックを解消する動きとして、人間の頭脳のINとOUTで無駄な処理が発生しないようにし、負荷を下げるのに、人間の言語感覚に近いものをアルゴリズムに取り入れた結果起きていることとなる。

負荷を下げてショートカットを実現する方法として、相互信頼のモデル(特定の人の推薦もしくは、ブックマークなどコミュニティの推薦)を取り込むのもあるが、ユーザーとコンテンツの関係だけ純粋に取り出した場合はサーチのクエリが発生した瞬間のユーザーの状況とコンテンツの適合度を高めるアプローチがシンプルに効果を発揮する。故に、ユーザー側のコンテクストとコンテンツ側のコンテクストを取り出し、特定の軸から相互の関連性を洗い出してランキングを弾き出すこととなる。

人間の感覚にマッチして多様な軸を取り出せるようになると、マッチングの方向性も多様化する。結果、レコメンデーションの可能性が広がり、このところ進んでいるプレゼンテーション層の進化と合わせると、情報ビジネスにおける新種の流通支配の構図が描けるようになる。

エンタプライズサーチ事始め
ビーイング・メタ・デジタル(1):データからメタデータへ
ビーイング・メタ・デジタル(2):メディアからメタメディアへ
ビーイング・メタ・デジタル(3):サプライからデマンドへ
ビーイング・メタ・デジタル(4):コンサンプションセントリックと流通支配

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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