年始のCESやMacWorldについても簡単に押さえたいのだが、ベーストレンドをまず。
最近、案件依頼や相談事項も含めて、ネットとエンタープライズの垣根が崩れ始めている気配を端々で感じ取れる。マイクロソフト、Googleなど大手が水面下で仕掛け始めている動きといい、先1,2年は大きな動きが起こってくるのではないかという見通しが成立し始めた。
そして、この流れはWeb2.0と一般的に呼ばれている括りよりも少し深くて広い。よって、エンタープライズ系の方々との情報交換の比重を増やして底流に動きを注視してみている。
その中から幾つか引っかかっているものを。
1:エンタープライズサーチ
サーチはインターネットでここ何年か急速な普及と進化を遂げてきた。結果、検索して情報を探すという行動パターンにユーザーが慣れ、メリットも強く感じることになった結果、インターフェースの統一性というメリットも合わせて、企業内にも同様の技術が持ち込まれつつある。
技術体系としては、インターネット検索にイントラネット検索を追加するものになるので、製品アーキテクチャーも異なってくる。オープンドキュメントのIndex化だけでなく、各種データベース、アプリケーションにも連動してデータを引っ張って来ることが要求されるためである。ビジネスインテリジェンス、ナレッジマネジメントといった分野の進化の一つという位置づけで捉えても良い。
上記のテーマを引っ張る形で、来月FAST社が米国で開催するカンファレンスに参加予定なので、面白い話が持ってこれればまたお知らせしたい。
2:事業会社のネット化
2000年前後とはまた違った形で、事業会社のネット化が進行している。サイトを作りましょう、EC的なことを考えましょうというところから、社内のインフラサービスに至るまで、ウェブの世界で培われた方法論が導入されていっている。上記のエンタープライズサーチを含めても良いのだが、社内SNSやBlogの導入といった分かりやすいところから、外向きの動きまで市場全体が活性化しつつある。
3:ネット企業のインフラ増強
インターネット企業の生活上の重要度が増し、世の中で果たす役割が大きくなるにつれ、インフラサービスとしての安定性が以前より厳しく問われるようになってきている。Web2.0の競争イメージにしても推し進めていくと、パートナー企業への安定したサービス提供が一つ要件として上がる。
事業会社が大手になればなるほど、より多くのユーザーが利用しお金が動けば動くほど、確かなものが求められる。よって、システム投資の方法も単に軽くて安ければというところから事業に応じた適切なインフラ選択という方針が出始めている。
まだ業界標準の動きとは言えないところではあるのだが、流れとしては1年前と比べると差が感じられる。
4:カタログからソフトウェアサービスへ
Ajaxもそうなのだが、動的に動くサイトサービスが普及するにつれて、印刷出版のメタファーで語られた初期のネットから、ソフトウェアとして作られているものの割合が増えてきている。Blogにしても、出力はHTMLでも裏側は個人向けCMSであり、企業内用途としてはSix ApartがOracleとの連動を始めるなど大規模な使い方を想定して動いている。
ブラウザの進化、ウィジットの動き、クライアントアプリケーションのウェブ化。静的データを取り扱っていたところから、IPレイヤーを用いてアプリケーションを実装してしまう試みは多い。反対側で、逆に閉じたネットワークを外に開く動きが呼応している。
これらの動きをなんと呼びなんと整理すれば良いのかはまだはっきりとは見えていない。しかし、年初に触れたレイ・オジーのビジョンも含めてOSやアプリケーション、ネットワークの層まで含めて、インターネットとイントラネットの境目なく様々な試みが出てきていることがラボの製品や特許のラインアップ、シードプランのビジネスモデルを見るに感じ取れている。
とはいえ、まだ上手くまとめきれていないところなため、追い追い詰めて行きたい。Web2.0+αくらいの整理に落ちていくのではと予想している。
◇
一つ問題意識の整理として、月刊誌のComputerworldに「「Web 2.0」が企業システムに与えるインパクトを探る」というテーマタイトルでSunシニアマーケの藤井さんと共著で一本まとめました。
エンタープライズ業界向けでまとめていますが、テクノロジー論として読み解いたWeb2.0という切り口も含めていますので、ネットの方でも参考になるところはあるかと思います。ご参考までに。
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