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Googleの定義する新しい競争空間

2005/11/25 22:39
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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Googleのことを書くと基本的に反応が良い。最近書いた二つ
 Google Analyticsと影響範囲
 Googleとの競争をどう生き残れば良いのか
については特にたくさんのトラックバックや直接会った際でのコメントを頂いた。

直近の出来事の方がダイレクトなレスポンスが来て、少し抽象的な、クロスカテゴリー的なテーマになると、反応が鈍くなるあたりも面白い。

例えば、彼らの動きをしたらば元社長日記のサマリエントリはウェブの視点からGoogleをコンパクトにまとめたものとしては整理として面白い。眺めているだけでもどういう方向性に向かっているのか随分と分かる。

しかし、これだけで足りるかというと、足りない。少なくとも、メディアビジネスとコンピューター、最近だとISPと通信を加えないと全体像が理解出来なくなってきている。(もちろん、これは上記エントリへの非難ではない)
 
 
付加すべき視点
 
ひとつひとつ簡単に付加してみる。

・メディアビジネス(広告)
彼らはネットの広告、検索エンジン広告のビジネスをしているという理解はそろそろ現状と合わなくなってきている。紙媒体とペイパーコールの広告ビジネスに参入している。これはIPで手の届く媒体の再編を行っていることになり、早晩映像にも手を伸ばすことは予想の範囲内になる。ストレージコストが下がり、テレビはチャンネル選択というよりも、ストレージしたもののどれを見るのか、検索的な視聴にシフトしていくことを考えると相対的に彼らの優位性は高まる。コンテンツのデジタル化はもう止まらない。

・コンピューター、エンタープライズ
例えば、OpenOfficeとの繋がりと反対側で起きているマイクロソフトの戦略転換。ソフトのサービス化、広告モデル化と簡単に語るが回収装置を持つと同時にアプリケーション開発能力を十分に持った企業はそう多くない。もちろん、筆頭のひとつはGoogleとなる。

・ISP
分かりやすいところで関連するのは英ヒースロー空港で始まったGoogle Spaceの実験と米マウンテンビュー市で予定されている無線接続サービス開始の話。ブラウザ、閲覧ツールの後を競争空間とするサービス業者よりも一歩ユーザーに近いポジションになるため、無理やりな比較だが、iPodや携帯などともぶつかる(実際にはバンドルされていくだろう)

これらを単純に「Google、いろんなことやってるね〜」と個別に暗記して終わるのではなく、全体としてどういうサービスセットにして揃えてくると考えると何が見えてくるのか。

「これからはWeb2.0だ」などそういう単純なことを意味しない。インターネットサービス、ソフトウェア、メディアの領域定義が変わろうとしている。「結局は、広い意味のメディア広告かそれを使う側しか残らないかも」というまとめをした知人がいたが言いえて妙である。
 
 
物事の全体像が捉えにくい
 
例えば、Googleをケースにして周辺トレンドの話を代理店の方に持っていくと、危機感を持っているというリアクションを頂く。メディアの方に持っていっても同じような反応を得られる。ソフトアプリの方に持っていっても似たような反応が返って来る(アプリケーションについては、オープン化とユーティリティとサービス化がまとめて起こっているので事態がややこしい)。

そこで、それぞれの方に「隣の領域で起こっていることと、そこから自分達の領域にどのような影響が出てくるのか分かりますか」と問うと、やはり十分な回答は帰ってこない。もちろん、そういう自分自身最近はウェブに軸足を置いているので他で起きていることを現場感覚も含めてリアルに掴めているかと問われたら到底そうだとは思えない。

世の中で起きていることの実態はこのような状態にあり(つまり、単一の情報源やメディアを追っていても実態はさっぱり分からない)、まさに盲目で象に触れている状態になりつつあるが、一歩引いて考えると、ウェブだけを見ていてもどんどん理解が出来なくなっている感覚を覚えるようになってきた。そして、その中心に象徴的な存在としてGoogleがある。

自分は**に詳しい、このことだったら俺に聞いてくれという深い自負は、もしかしたら、急速に進むコモデティ化の波に乗っているだけになってしまっているのではないだろうか。

Google AnalyticsGoogleサイトマップの両方が出た影響について、ディスカッションパートナーの方やクライアントの方と意見交換をしていたが、まずはSEOの市場縮小が起きるのではないかという結論が出つつある。

流出した予算が向かう先はコンテンツ制作、サイト制作、広告購買の最適化。SEMというよりは、マーケティングのトータルROI向上といったスタンスのサービスに揺れ戻るのではという仮説になる。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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