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Google Baseはどこに向かっていくのか

2005/11/17 10:09
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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なんだかGoogleのことばかり書いている。JavaOneレポートの続きも書きたいのだが書けない展開にメディア的にもしてやられている感覚があるが、触れざるを得ないものであるので、Google Baseについて簡単に触れてみたい。

まずはベースラインの確認にメディアでの記事から。

どういうサービスかを抜くと、

このサービスは現在ベータ版で、ユーザーは「オンラインならびにオフラインにあるあらゆるタイプの情報や画像」をポストできる。また、これらの情報や画像はGoogle Base上で検索可能になるほか、内容の関連度に応じて「Google Search」「Froogle」「Google Local」からも検索できるようになると、同社では説明している。

検索に寄せたWiki的なクラシファイドサイトと言えば早いか。

Google Base is a place where you can add all types of information that we'll host and make searchable online.

これがサイトでのサービス説明となる。
 
 
検索的なアプローチ
 
検索技術を応用してよくあるサービスを少し作り変えて出すというアプローチはGoogleが良くやっている。例えばGmailは”検索して探す、ラベルで管理、削除しない、自動スレッド作成”、Google Newsもクローリングしてきたニュース記事を自動で分類整理して表示するというメディア横断型のサービスを早い時期から提供するなど(もちろん、検索も出来る)、必要なものを必要に応じて探すという作りを取っている。

今回のBaseも、Googleがクラシファイド的なものを作ったらこうなりました。いかがでしょうか?という声がなんとなく耳に響く。

よって、

GoogleのMarc Leibowitz(ウェブ検索およびシンジケーション担当ディレクター)によると、同社ではユーザーがまだウェブで公開されておらず、検索エンジンでも見つからない情報を他者と共有したいと思った時に、それをかなえる手段を提供したいと考えているだけだという。さらに、Google Baseに投稿される情報の多くは、商用目的のものにはならないとおもわれると、同社の広報担当者は述べている。

という定義づけとクラシファイドを作ったのではないという説明の気持ちは分かる。
 
 
Baseが生み出す競争のオプション
 
さて、前置きが長くなってしまったが中身の話も。サイトの説明に戻ると、

You can describe any item you post with attributes, which will help people find it when they search Google Base. In fact, based on the relevance of your items, they may also be included in the main Google search index and other Google products like Froogle and Google Local.

ともう少し説明が加えられている。この数行でどういうビジネスにしていきたいのか、どういう競争に持ち込みたいのかなんとなく分かる。

まず、Base自体はクラシファイドのようにユーザーが情報を投稿し、別のユーザーが情報を探してみる相互お知らせコーナーのように機能する。決済系と繋げるなどすればオークション的に使えるのは、eBayとcraigslistが競合していることから既に前例がある。取引手数料に課金するか、広告的に課金するか、あるいは両方考えるかの違いとなる。

核となる検索事業から見ると、「they may also be included in the main Google search index and other Google products」ということで、検索の精度向上のアプローチとしてみることが出来る。

ウェブの情報は雑多に置かれているため、ピンポイントに情報を探す際に全部に共通して使える属性情報はあるようで無い。ある条件で情報を引っ張ってくることが出来るようで意外に出来ない。

ところが、XML、RSS、ソーシャルブックマークとウェブ全体にメタデータが溢れ始めた。データベースの感覚だと、RDBが普及して、SQL文でコンパクトかるピンポイントに情報を引っ張り出せるようになってきた流れと似ている。

この属性情報を持ったデータを自社で抱え持ってしまうと、データ保存のコストは若干かかる代わりに、中身の分かったデータを検索対象に含めることが出来る。

最近は若干ページ検索に寄せているものの日本のYahoo!の検索の特徴として、検索結果に自社で整理確認したコンテンツをバランスよく混ぜることで、体系的に情報を示すことが出来ていたというのがある。これはもちろん、自社サイト内での回遊率も高めて広告接触やサービス利用の機会が増える。

このコンテンツの整理をユーザーにプラットフォーム提供することで任せてしまおうというのが二つ目に読み取れるポイントとなる。タグや分類項目、出されている商品に従い、通常の検索意外にもFroogleやGoogle Localなど専門検索の能力に積極的に紐付けを行うとGoogleに関わったコンテンツ(自社コンテンツと言うのはやや違和感があるが)への誘導が行われることになる。
 
 
あらためてBaseは何か
 
秋元@サイボウズ研究所プログラマーBlogにこの辺の感覚を上手く表現している一節がある。

Google Base は、自由に増減できるフィールド名をタグとした Folksonomy + データベースなんだろうか? item や label を英語に限定する理由は、やはり集合操作、ばらばらなデータの再利用をしやすくするためのような気がする。

フィールドは自由に設定できる、とはいえ、プルダウンにはお仕着せのフィールドセットが多数あり、レビューや売買広告を書く分には、わざわざオリジナルのフィールドセットを作成する動機は無い。そうすると、同じジャンルのアイテムは自然と検索/抽出できるようになっていく。

この探索的に何かを定義付けようとしている説明はGoogle Baseの現状を説明するのに相応しい言葉だと感じる。それこそ”Base”にして上位に様々なサービス提供を出来るオプションが見える。例えば、上に書いたように決済とエスクローを組み合わせれば売ります買いますが出来る。利図サービスとの紐付けも出来る。更に試験中の無線LANサービスとも組み合わせられる。

追記:
こちらの記事の通り、カリフォルニア州マウンテンビュー市で無線インターネット接続を無料提供することが決まったそうです。またもや”無料”、、、、

タグ付けの自由度からして、ソーシャルタギングとまでは今のところ行かないが潜在的には可能である。ウノウ山田社長のBlog、superadditive

意外にも外部URLも登録することができます。例えば、Jobsで自社英語ページをURLとして登録しLabel(タグみたいなもの)を登録しておくこともできます。僕は最初はそうなってしまったので、どうせだからBase上のページに公開されるようにわざわざ作りなおしました。その他、キャリアビルダーなどの情報もBaseに登録されているし、どうやら公式ブログによるとXMLでBaseにまとめてアップロードすることもできるらしい。

このようなタグ的な使い方も触れられている。結局、タグのサービスはURLとメタデータを紐付けて外から参照出来るようにすることに尽きるので、”参照”の部分をディレクトリ的にしても検索的にしてもちょっとしたアプローチの違いとなる。ブックマークサービス始めましたというよりは、もっと汎用的にメタデータ管理プラットフォームをまず提供してみました。と解釈できる。

あとは、My RSS 管理人 ブログにてキャプチャー付きの解説エントリが上げられている。雰囲気掴むにはこちらも。

さて、ここまで書いて最後にひとつ。

Googleはアプリケーション企業、もっというとアーキテクチャーごと再開発出来る会社である。BaseのサービスにNing的な進化を読み取ってしまうのは行きすぎなのだろうか?

追記:
研究会も控えていることもあり、先ほどから何名かの方とBaseとは何かについてディスカッション(チャット)している。やり取りの中でふと思いついたのだが、これはミドルウェアと解釈するのが正しいのではなかろうか。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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