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映像コンテンツ流通の今後/CEATECとアップルiPod

2005/10/13 09:42
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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そのうち出てくるだろう、との大方の予想通り、アップルよりビデオ再生が可能なiPodが発売された。スペックを簡単に引っ張ると、

新たにビデオに対応した新型モデルは30Gバイトと60Gバイトの2機種が用意される。両モデルとも2.5インチのカラー画面(320 x 240ピクセルのQVGA)を搭載しており、写真のほかにMPEG-4やH.264のビデオを再生可能。60Gバイトモデルには、最大で1万5000曲の音楽、2万5000枚の写真、150時間のビデオを保存できる。

Photoの後継モデルにあたる。

また、映像配信のサービスも同時に発表され、さすが99セントとはいかなかったようだが、1ドル99セントで(当面は)ミュージックビデオと一部のチャンネルの放送後一日経ったコンテンツがダウンロード出来る。

丁度キーになっていくであろうプロダクトが出されたタイミングなので、映像の配信周りで起きていることを簡単にまとめてみたい。
 
 
三層のチャネル
 
CEATEC以降改めて整理していたのだが、現在、開発途上のものも含めると、映像の流通配信は大きく三層に分かれて動いている。

映画などのハイエンド

高画質、高品質の映像(と音)を取り扱う。媒体はDVDともしかしたら商用化されるかもしれない、高品質のダウンロードサービス。Blu-ray DiscとHD DVDが主に覇権を争っている市場となる。再生機器は当然ながら高品質のものが求められ、大型の薄型テレビ(液晶、プラズマ、リアプロetc)やプロジェクターが対応する。オーディオの5.1チャンネル、7.1チャンネル対応と含めてホームシアターの市場と括ると分かりやすい。

DVDもしくは配信経由でコンテンツを手に入れ、大容量のレコーダー/プレイヤーで視聴し、ストレージはレコーダーの容量があればそのまま、保存にはDVDで(ネットワーク経由で入手した場合は、DRMの範囲内で焼く)というユーザーのスタイルとなる。

テレビ画質

この層は機器の入れ替えの都合もあり、一つ上の映画層と一つしたの携帯デバイス層に吸収されていく見込みが強い。しかし、当面の間は放送/ダウンロードの全てがDVD品質で行われることはないので(少なくとも、普通の番組を5.1チャンネル以上で流すことはないだろう)、コンテンツとしては残ることになる。

機器としては、専用のテレビを持つなどということは普通しないので、大型画面で普通に見る、ちょっとしたものなら携帯機器(iPod含む)で見る、カーナビで見る、対応したPCで作業しながら隅のほうに空けたウインドウで”ながら”視聴する、など好きなように扱われていくことだろう。

ショートコンテンツ、携帯デバイス層

広告プロモーションの現場で使われる、ショートコンテンツよりも少し広く、今回のiPodが提供する簡単なコンテンツとネット上を中心に流通しているフリーのコンテンツが範囲となる。細かく分けると前者と後者を分けても良いのだがここでは同一カテゴリとする。

機器はポータブルが中心となっていく。携帯プレイヤー、携帯電話、ゲーム機、カーナビなど家で座ってみるものからちょっとした時間に好きな場所でという視聴スタイルが中心となる。

コンテンツの獲得元は、1)放送したもの録画して落としてくる、2)ダウンロード配信サービスで購入する(無料の場合もあると思うが)、3)ネットを探して落としてくる、くらいに分けるのが良いだろうか。ポータブルDVDプレイヤーだと普通のDVDも含まれるが話が複雑になるので除外。
 
 
多様化するチャネル
 
整理して改めて分かるが、チャネルも機器も多様化の一途を辿っている。テレビが一台、お茶の間の中心、家族でチャンネル権を取り合うということは起きる余地が無くなっている。あるとすれば一緒に何か見よう、という際に何を見るのか意見交換して子供が観たいものに結局負ける、などとそういうやりとりだろうか。

つまり、中心がどこにあるのか分からなくなっている。

ビデオがまだ無く、テレビを二台持っていることもそう無い時代は、その時間に放送しているものを座してみることが重要だった。よって、紅白もドリフも50%を越える視聴率を叩き出すことになる。

次にビデオが出る。自分がいなくても録画しておけば後で見られる。レンタルされているものは、若干時期が遅くなるが見られるということで、時間軸のしばりが無くなる。よって、ある朝学校に行ったらみんな加藤茶のマネをしているという風景も無くなる。その代わり、ムシキングが大量流通していたりする。

後、携帯用テレビというものも出されて14型テレビが一万円切るまで落ちる価格下落の後、今に至る動きが出てくる。メディアと機器の組み合わせはお茶の間では考えられなかったくらいに増えた。
 
 
規格の持つ影響力
 
では、例えばDVDの規格が決まることはどの程度重要なことなのだろうか。

もちろん、大事な話であることは間違いない。しかし、ビデオしか無かった時のVHS/ベータに比べると全体に与える影響が落ちていることもまた確かだろう。

押さえておくべき勘所は変わってきているのではないだろうか。

上記のエントリがトリガーで、ではないのですが、インターネットを含めた情報技術とビジネスの動向、メディアとコンテンツへの影響をテーマ(予定)としてオンラインのセミナーに出演ご招待いただくこととなりました。詳しくは(というほど詳しくはないですが)、こちらを。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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