席もあるのでどうぞ、ということでSkype Conference 2005に参加してきた。丁度携帯搭載の動きが発表され、Googleとマイクロソフトが競合になっていくことがはっきりとしてきたところであり丁度良いタイミングの開催と言える。
Skype社が急速に伸びているということ、試算方法は分からないが企業価値を算定すると一兆円近くになっているという話などポジティブな話、最近の動向については各所で報じられているので一端省略して今後の課題として上がりそうなところを幾つか触れてみる。
・事業コスト構造の変更
詳細が公開されているのではないため推測の範囲ではあるが有料サービスが増えるのに並行して、課金部分はP2P処理ではなく、サーバー側での対応範囲が増えている(らしい)。サービス品質を維持する方法としては妥当な考え方ではあるが、上手く押さえない限り利用量とインフラコストが比例しないという根底の事業優位性が覆される。
単純に考えた場合、各社技術力に差がないとすると、サービスラインが同等になった場合、ユーザー数とインフラコスト(事業のコスト構造)に収益力が依存することになる。未検証ではあるが、ある時点から単純な競争に移行してしまうのかもしれない。
・各国規制への対応
プレゼンテーションの中で、緊急電話番号対応、テロ対策等など通信事業者に課せられる規制と今後どのように向き合っていくのかとの指摘がされていた。いまのところ、総務省も海外も目だった動きは示していないが、ユーザー数が増え、社会インフラとして認知されればされるほど、イコール事業として成長すればするほど突付かれやすくなる。
・戦略オプションの縛り
会社規模が小さいこともあり、オープンなアライアンス戦略を進めているが、今後トップレベルで他社と競争をしていくには多すぎるのではないかと思えてしまう。
ある特定機能のみ自社で提供し、他はパートナーに任せるというのはハイテクビジネスでは良く行われることであるため風景としては珍しくない。ただ、今後ぶつかっていくのはインターネット上の音声通話に競争を限定しても、上を見るとMSNメッセンジャー(1億8970万ユーザー)、Yahoo!メッセンジャー(7880万)、AOLメッセンジャー(6440万)と大きいところばかりになる。
これらの業者と戦うにあたり、戦略オプションが自社の手の届かないところに行ってしまったらどうするのか。外野の野暮な懸念ではあるが、提携企業一覧を見ていて気になった。「会社としてちょうど分岐点なのではないか」というプレゼンターの一人徳力氏のコメントには同意したい。
しかし、細かい懸念を別とするとSkypeには勢いを感じる。ベータ版が公開されてから今日に至るまでが2年というペースも早い。成長の痛みも結構あったようだが(パネラーの方や参加者とで事業のオプションとリスクを評価していた際にこの話題になった。いろいろあった様子である)、無事に越えてどこまで行けるのか見てみたいものである。
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