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Blogで世論は形成されるのか:テクノラティジャパン サトウマサヒコ氏インタビュー

2005/08/30 10:10
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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韓国、米国に続いて日本でも、今回の選挙がBlog以降第一回の選挙として、後世評価が固まるのではないか。自民党がBloggerとメルマガの著者を招いて懇親会を開くと耳にした時に出てきた感想だった。

R30氏が寄稿しているこちらの記事でコンパクトにサマリしている。

なぜそれが画期的なのか。考えてもご覧なさい。この選挙で自民党が勝ちでもしたら、それがどの程度正しいかどうかはともかく、自民党の勝因の1つに「ブロガー対策を行ったこと」が数えられるのは確実だからだ。ネット対策など、適当に自分や党の主張を並べたホームページを作ってアップしておけばいいという「一方通行」レベルの時代が終わるのである。無数の人々によるディープな議論が双方向で交わされるネットメディアにどう対応するか、これからあらゆる選挙のたびに選挙対策の責任者が問われるようになるのだ。マスメディアとは違うもう1つの「無視できない影響力を持つメディア」が、この選挙とともに「生まれた」と言っても過言ではなくなるだろう。

Blogによる世論形成はあったのか、との設題について米国の先の選挙を調査した結果として、形成過程は多少変わったものの、Blogから新たな世論が出てきてはない、というのがどうやら結論となりつつある。

日本でも大勢に影響を与えている雰囲気は無い。しかし、『会見で世耕本部長代理から「(ブログは)メディアとして、無視できない存在になっていると私たちは実感している」という発言を引き出したこと、そしてそれがネットを通じて社会中に知れ渡ったということ自体が、画期的なこと』であるとの一点は記憶に値する。中身が何かは当事者もまだ良く分かっていないが、何か達成した気がする、そういうステージにあるのではないかと捉えている。

なお、先の寄稿は中編後編で、現代マーケティングと選挙の関わり及び受けての今回の日本の選挙の経緯の評価をまとめている。

このテーマについては、機会があれば改めて触れるとして、世論形成、世論調査との関わりについてテクノラティのサトウマサヒコにお話を伺った。

米国テクノラティは、先の選挙で、CNNと組んでリアルタイム世論調査というべき企画を実施し一定の成果を生んでいる。日本でも、選挙特集ページを組み、選挙動向を定点観測している。Blogでの意見交換と選挙動向とどのような関わりがあるのかについても徐々にデータとして出てきている(CNETの関連記事1関連記事2
 
 
--こちらのインタビューでもだいぶ出ていますが、米CNNと共同で実施したプロジェクトは、何をしようと思い始められたもので、成果としては何を得られたのでしょう?

Consumer Generated Mediaと言われるブログはまさに一般消費者の生の声が詰まったメディアという事ができると思います。そうした一般消費者の声を、選挙という切り口で収集、分析したのがこのプロジェクトでした。このプロジェクトではCNNというマスメディアと組む事により、個々のブログが発する小さな声をアグリゲートし、アクセラレーションする事ができたと感じています。
 
 
--日本で米国と同様のプロジェクト立ち上げた理由は?テクノラティは(世の中に対して)どういう役割を果たして行きたいと考えてますか。

理由としては大きく2つあります。

1つ目の理由としては、ブログで日々わき起こっているダイナミックな出来事をわかりやすくお伝えしたかったという事が挙げられます。現在、ブログ自体の数が増えているという事実はよくご存知の事と思いますが、実際にダイナミックに起こっている出来事についてうまく情報キャッチされている方というのは非常に少ないのではないかという仮説を持っています。
そうした仮説に対して、ブログのアグリゲーションを行う我々として、選挙というテーマに絞り、ブログ内で起こっているダイナミックなムーブメントをお伝えする事が出来ればと考えました。

2つめの理由は、1点目にも関わりますが、こうしたムーブメントをブログを知らない方々にもより広く知っていただく機会になるのではないかと考えた事です。米国大統領選挙の時もそうですが、ブログスフィアという枠を越え、TVや新聞、ラジオというマスメディアに情報流通ルートを広げる事により、ブロガーやブログ自体が持つパワーや社会性をより多くの方に知ってもらいたかったという狙いがあります。ブロガーという名前はついていたとしても、あくまでも一般消費者が中心です。一般消費者の声をアグリゲーションし、わかりやすくコンテンツ化し、ブログが持つパワーをブログスフィアに関わらず発信する事が我々の役割なのではないかと思っています。一言で言うならば、ブログスフィアにおけるアクセラレーターと言い換える事ができるかもしれません。
 
 
--世論調査との違いについてありましたら。

ポイントは時間軸とパネルの特性にあるのではないかと思います。

世論調査を行った場合、広く一般の方を対象に調査する事が出来るというメリットがあるかと思います。パネルとしては社会の総論を反映させるに耐えうるものだと思います。しかし、世論調査を実際に行うには多くの時間を必要とするため、その調査結果を公表する際には既に過去のものになっている可能性があります。

ブログでの調査の場合、パネルはブログやブロガーになるため、現時点でパネルのセグメントとしては偏ったものになるのかも知れません。調査自体はある時点のスナップショットだけではなく、時間軸を持った調査結果として得る事ができるのが世論調査との違いになるのではないでしょうか。いつ、何があったから、市況は変化したのか?と言った事が時系列で確認する事ができるのが特徴です。

世論調査と、ブログ調査、どちらが良いという話ではなく、あくまでも両者には両者の特徴があり、そのコンテンツの使い道や、判断が重要なのではないかと思います。
 
 
--ブランド調査など他の定点観測への応用可能性はどの程度視野に入れてますか。

調査観点でのビジネスは設立当初からの計画に含まれている程、非常に強い関心を持っています。

ブログが日々増え続けているという事もそうですが、それ以上にブログを読んでいらっしゃる方の数が増えているという状況と、インターネットもしくはインターネット以外の消費行動のいずれかのポイントにおいてインターネットが担う影響力の高まりを鑑みて、ブログが消費行動に及ぼす影響力というものにも非常に強い関心を持っています。

ただ、我々はブログを作る側の立場では無く、あくまでもブログをアグリゲーションする立場ですので、そうした影響力や例えば企業PRの結果、企業ブランドイメージを測定するためのツールとして、多くの企業様にご協力する事ができればと考えています。その活用の形態が調査である事もあるでしょうし、選挙特集の様にコンテンツ化するというケースもあり得ると考えています。

丁度本日公示ということで選挙活動も本格化する。途中段階で細々と書くよりは、今回は基本設計を軸に伺うこととした。まとまった話は終了後また何らか出来ればということで。

佐藤さん、ありがとうございました。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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