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モバイル広告市場の健全化を目指して:サーチテリア中橋社長インタビュー(3)

2005/07/26 10:07
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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前回に引き続いて、サーチテリア中橋社長のインタビューの第三回を。個人的には印象の深かった経営方針について。

--NILSでご一緒したときに少し伺った、会社の運営方針についてお聞かせください。まず、IPOも含めて外部ファイナンスについて。ニュートラルな立ち位置を取っているのが印象的でした。
 
この点については誤解されやすいのできちんと説明させてください。

弊社はIPOをすると決めているわけでも、しないと決めているわけでもありません。経営方針として「銀行から借入をする」こと自体を目標としないことと同じ意味で「IPOする」こと自体を目標としていないだけです。資金需要があれば間接金融で調達するのか、直接金融で調達するのか、状況に応じて臨機応変に考えるというスタンスです。

弊社の経営の目標はお金を調達することではなく、売上を伸ばし、利益を伸ばし、社会に貢献することにあります。つまり、IPOそのものを経営目標にすえるのはおかしいのではないかと考えているわけです。逆に言えば、弊社の経営戦略上の資金調達需要が間接金融でまかなえないということになれば、当然直接金融での調達を目指すこともありえます。

また用途が明確でない資金の調達はしたくはありませんので、企業理念からはずれることのないよう筋の通った投資ができる目論見がたたない限り調達ニーズもないと考えています。
 
 
--社内のリソース、特に開発を含めた人的リソースの管理方針についてはいかがでしょう。

もともと役員の持ち出しの資本だけで経営していますので、少ないリソースでどう事業を回すかは弊社の大きなテーマになっています。

たとえば、SEM配信サービスという部分で見ても、直接販売部隊を持たずにすべて広告代理店経由での販売にしている点、またメディアを自ら開発・所有せずにあくまで中立B2Bプラットフォームに徹するという点も、リソースがない中でどう事業を展開するかをシビアに考えた末の戦略です。

極端にファブレスな経営になっているのも特徴です。オフィスも廉価なレンタルオフィスですし、基本的に弊社で管理する必要がないことはアウトソーシングしています。また採用も少数精鋭でいくと決めています。大手と数量で勝負する気はありません。

コアコンピタンスを生かせる部分にフォーカスして投資して、大手じゃないからこそできる戦略、こちらの優位な土俵でしか戦わない展開を心がけたいと思っています。

ちなみに、オフィスは廉価ですが、快適であることをここに補足させて頂きます(笑
 
 
--100年先という数字とビジョナリーカンパニーという言葉も印象に残っています。

ビジョナリーカンパニーを目指しています、と公言しておきます。(笑

10年、50年、100年後もゴーイング・コンサーンな経営が行われる仕組みを作っていくことを念頭に常においています。「ひとつのサービス」を作ることではなく、「継続的にサービスを作り上げ発展していける仕組み」を作ろう、ということです。

弊社の経営スタイルは、経営陣全体、いろんな立ち位置の意見を踏まえて全員で決定するスタイルです。「合議制?」と批判されることもありますが、一人の間違った意見で暴走するよりはマシだろうと思いますし、衆知を集めた経営を意識的に行う仕組みとして今はこのスタイルがベストと考えています。

経営陣全員の社会人経験を累積すれば、それなりの経験になりますし、何より視点が幅広くなるのが利点です。「スピード経営ができないのでは?」という突っ込みに対しては、間違った結論をスピーディーに出す必要はない、と切り返しています。幅広い意見の中から経営判断を行わずに、単純に経営判断の決定が早いことに価値はないと思いますので。

結果、サーチテリアの社長という仕事はあくまで取締役会議長の役割に徹するべきだと思っています。経営陣全体の判断で会社を動かしていますし、経営陣全体でリーダーシップを出せばいいと考えます。社長が死んだら会社の方針が変わってしまうようでは困りますし、社長が誰になっていようが、サーチテリアは「マーケティングソリューションプロバイダーだよね」と思われるようにならなくてはだめだと思います。

きっかけになった北海道からの飛行機を含めると、ずいぶん長いやり取りをした気がする。今回も丁寧に答えていただき、結果本Blog初の三回に渡る連載となった。

中橋社長、社員の皆様、お忙しいところ本当にありがとうございました。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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