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オールドメディアによるハイテクニューメディア買収

2005/03/28 18:26
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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Topix.netが買収されることが発表されたのは何日か前。CNETでも「米大手メディア3社、ニュースアグリゲーションサイトの株式75%を取得」というタイトルで経緯が紹介されている。

Topix.netについては、過去に「非公開情報と水面下の世界」の本文中で一言触れた事がある。簡単に書くと記事分類が非常に細かいGoogle Newsと言えば良いのだろうか。ニュースアグリゲーションサービスのひとつである。

発表後に交わされる議論の幾つかを追っていた。速報的なものがやや多いが、渋いファンの多いサービスだけになかなかに興味深い議論が展開されている。

状況を的確に指摘しているのはSiliconBeatの「Newspaper companies take majority stake in Topix.net」の一文。

One person who didn't make it in our story was newspaper consultant Vin Crosbie, who argues that sites such as Topix and Google News are both a boon and a curse to newspaper Web sites. On the one hand, they drive users to the news sites. On the other hand, search engines and other news aggregators -- not newspaper sites -- are increasingly the first place where readers go for news.

Topix、Google Newsなどのニュースアグリゲーションは、一般サーチサービスが伸びていった経緯を追うようにニュースの分野で検索する習慣を広めて来ている。まず検索してニュースを読む、という流れが一般化しつつある。

傾向として、ニュースサイトの側に直接人が来ることは少なくなる。とはいえ、このようなアグリゲーションサイトから流れてくる人もいる。記事提供と配信を同時に行っていた時代から、ユーザーへの配信が切り離される時代にシフトしている。

広告収入を基本とするニュースサイトとしては、どのようなバランスを取ればよいのか基本方針を変えることを迫られている。その中の一例が「サーチ全盛時代のメディア企業戦略」で紹介したNew York Timesのケースとなる。彼らもまた、About.comを買収することで、変化するユーザー行動に適応する道を選択した。買収という選択を取ったのは、ノウハウを自社で育てる時間を短縮する意味と、他に買われてしまうことで一気に差をつけられるリスクを回避したものと読み取れる。

今回の件も買収側は、勝負どころとなる配信機能が自社の手に届かないところにシフトしつつあり、産業アーキテクチャが変わろうとしているところで、配信機能をいちはやく自社に内部化するために資本を入れて傘下に取り込んだこととなる。

Techdirtではそもそもローカルペーパーと競合を起こし、内部でカニバリを起こすとコメントしている。

Topix.net has always been based on the model of taking away ad revenue from local papers -- and this deal acts as a way for those papers to get further involved in cannibalizing their own print revenue, should it come to that (rather than just letting Topix.net cannibalize it all by themselves).

つまり、それでもこの買収は行うべきである、世の中はこちらに進むと経営陣が考えていることとなる。

資本関係と各社の競争資産の組み合わせによる今後の展開可能性についてもなかなか面白いが、まずはここまででひとまとめとして。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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