お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

CNET Japan ブログ

マスマーケット攻略戦:Appleの製品戦略(2)

2005/01/20 09:18
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
ブログ管理

最近のエントリー

前回の続き、NiXLOGを参考にAppleの製品戦略について。

まず、確認になるが、両翼のローエンドの価格帯の製品の役割の整理から。

Mass Market:
Market: Mass.

Wants: Low price, even at the expense of performance and features. Basic utility outweighs performance. Cool design can inspire impulse buy if the price is right.

Type: Mass market buyers. Typically seek most utility for the dollar. Lower the price, the better.

Results: Lowest price, most buyers. Expands brand in the marketplace.

マス向けの製品の役割はまずエントリーの障壁を下げて手にとって使う場面をより増やすこと。機能を犠牲にしての低価格という層もターゲットだが、アップルが望んでいるのは単にユーザーが増えることではなく、増えた結果として、より上位に、更にMacも購入してもらうことにある。
 
 
ブリッジプロダクト
 
そこで、iPodとMacの関係が問題となる。

iPod "Halo" Effect: As the number of PC users purchasing iPods continues to increase -- perhaps exponentially with the new Shuffle -- the Mac mini presents the first real low cost, low risk opportunity to become a switcher with minimal cost and overlap of current PC equipment.

miniの低価格がトライアルユーザーの増加に寄与することは、前回も触れているのでこれ以上は触れない。

iPodとMacを繋ぐのは、ブランド以外にiTuneを軸にAirMac ExpressiLifeなどの周辺アプリ、ハードウェアとなる。一部Windows対応機器も含まれているために、完全クローズな訳ではない、緩やかな囲い込みとなる。本質を抜き出すと、

"Too Cool To Resist" Effect: Low Mac mini price coupled with great design and decent specs increases temptation for current Mac owners to buy Mac minis as back-up machines, test machines, media hubs, second or third Macs for the house, etc.

デザインの一貫性が抽出できる。この「デザイン」の意味には見た目に加えて、ユーザビリティ、操作感も加えてよい。
 
 
力の源泉
 
ここまでは割と普通の話であるが、もう一点加える必要があるのは、音楽コンテンツの規格を押さえていること。iTuneがWin上でも動くとはいえ、オーディオファイルのAACフォーマットはアップルが押さえている。個人差はあると思うが1000曲を越えた辺りから、再び別規格で取り込みを行うのに面倒さを感じるようになる。こうなると、iPodに完全にロックされ、他のフォーマットも取り込んでしまおうかという気になってゆく。

その後PCまで買い替えを行うかとはやや別件になるが、Windowsからすると、喉に小骨が刺さった状態が続くことは間違いない。WMPで再度シェアを、特にデータのシェアを取るか、ファイル変換の障壁を落とさないことには押される状況が続く。
 
 
Windowsの対抗戦略
 
Windowsサイドはメディアプレイヤーの正面戦以外に隣接分野からの攻め手もある。アップルと比較すると、MSは映像分野の規格を着実に押さえにかかっている。DVD次世代規格など、揺れているところなため判断は時期尚早ではあるが、何年もかけて狙っている分野なのは明らかである。映像分野を上手く押さえきると、搦め手のように音楽側の侵食を図れる。特に、ポータブル機器が普及すると、もう一段競争があるだろう。

つまり、長い目で考えると、映画業界と音楽業界の覇権競争の縮図と言えるのかもしれない。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
運営事務局に問題を報告

最新ブログエントリー

個人情報保護方針
利用規約
訂正
広告について
運営会社